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陰市まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:陰市(いんし)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST33)
  • 英名:Yinshi (ST33)

取穴(位置・取り方)

  • 大腿前面、大腿直筋腱の外方で、膝蓋骨底の上方3寸。
  • 伏兔(ST32)と膝蓋骨底外端を結ぶ線上の中点に取る。
  • 膝を軽く屈曲させると筋肉が緊張して取りやすい。

解剖(近接構造)


東洋医学的機能

  • 経絡を通す:下肢の気血循環を促進し、筋肉・関節の働きを改善。
  • 筋肉の強化:萎縮や麻痺を回復させる作用があるとされる。
  • 膝関節の調整:膝周囲の痛みや可動域制限に用いられる。

臨床応用(主な適応)

  • 運動器疾患:大腿部痛、股関節痛、膝関節痛。
  • 神経疾患:下肢麻痺、中風後の歩行障害。
  • 整形外科的疾患:大腿四頭筋炎、スポーツ障害。
  • 婦人科疾患:下腹部の冷えや月経不調に応用される場合もある。

刺鍼法(安全重視)

  • 針具:0.20–0.30mm、40–60mm。
  • 刺入方向と深さ:直刺で1.0–1.5寸。筋肉層に十分入れる。
  • 灸法:冷えや慢性症状には温灸を加えると効果的。

禁忌・注意

  • 深刺しても重要臓器はないが、血管損傷に注意。
  • 過度の強刺激は筋肉の緊張を悪化させることがあるため適度な刺激を心がける。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

陰市は「大腿部から膝にかけての経気を通じる」要穴で、膝疾患や下肢麻痺の治療に応用されます。特にスポーツ鍼灸では大腿四頭筋の疲労や炎症に対して有用です。

局所治療だけでなく、経絡全体の流れを整えるように腰部や下腹部の経穴と組み合わせると効果が高まります。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

髀関まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:髀関(ひかん)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST31)
  • 英名:Biguan (ST31)

取穴(位置・取り方)

  • 大腿前面、大腿直筋外側・縫工筋外側・大腿筋膜張筋内側の近位部の間の陥凹部。
  • 上前腸骨棘と膝蓋骨外縁とを結ぶ線(縦線)、恥骨結合下縁の水平線(横線)との交点に取る。
  • 股関節を軽く屈曲すると陥凹が明瞭になり取りやすい。

解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋層:大腿直筋縫工筋、腸腰筋起始部。
  • 神経:大腿神経、大腿外側皮神経。
  • 血管:大腿動脈・静脈が内側に近接。
  • 深部:股関節包に近接。

東洋医学的機能

  • 下肢気血を通す:下肢の麻痺や萎縮を改善。
  • 経絡疏通:陽明胃経の通りを良くし、下肢の痛み・痺れを和らげる。
  • 股関節の機能調整:運動障害や関節の違和感に作用。

臨床応用(主な適応)

  • 運動器疾患:股関節痛、変形性股関節症、坐骨神経痛、大腿の痺れや痛み。
  • 下肢麻痺・萎縮中風後遺症による歩行障害、下肢の脱力。
  • 整形外科的疾患:スポーツによる股関節周囲炎、大腿前面の張り。

刺鍼法(安全重視)

  • 針具:0.20–0.30mm、40–60mm。
  • 刺入方向と深さ:直刺で1.0–1.5寸。
    股関節包に近接するため深刺には注意。
  • 灸法:冷えや筋萎縮を伴う場合に有効。

禁忌・注意

  • 大腿動脈が近接するため、内側への刺入は避ける。
  • 深刺により股関節包を損傷しないよう注意。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

髀関は「股関節機能と下肢の通りをよくする要穴」として、運動障害の治療で多用されます。 特に股関節疾患や坐骨神経痛に応用範囲が広いです。

下肢全体の「起点」となる部位なので、リハビリ鍼灸や歩行改善プログラムで重視されます。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

気衝まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:気衝(きしょう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST30)
  • 英名:Qichong (ST30)

取穴(位置・取り方)

  • 下腹部、臍の下5寸、中行(正中線)から外方2寸に取る。
  • 恥骨結合上縁の高さ、曲骨(CV2)の外方2寸に相当する。
  • 鼠径部に近い位置で、腹部の脈動(大腿動脈の拍動)を触れると確認できる。

解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋層:腹直筋鞘下部。
  • 神経:腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経。
  • 血管:下腹壁動脈・静脈、大腿動脈分枝。
  • 深部:膀胱・小腸、女性では子宮に近接。

東洋医学的機能

  • 気血調整:下腹部に集まる気血を調整し、生殖機能を高める。
  • 衝脈を調える:衝脈の起始部であり、衝脈の病症(下腹部痛・月経異常・不妊)に効果的。
  • 理気止痛:気滞や瘀血による下腹部の疼痛を和らげる。

臨床応用(主な適応)

  • 婦人科疾患:不妊症、月経不順、月経痛、子宮出血、閉経障害。
  • 泌尿器疾患:頻尿、排尿障害。
  • 消化器疾患:下腹部痛、腹満。
  • 性機能障害:インポテンツ、遺精、精巣の腫脹。

刺鍼法(安全重視)

  • 針具:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ:直刺で0.5–1.0寸。
    大腿動脈の拍動部に極めて近いため、動脈を避けるように浅めに取る。
  • 灸法:冷えを伴う婦人科疾患、不妊症に有効。

禁忌・注意

  • 大腿動脈が近いため、深刺・強刺は厳禁。
  • 妊娠中は禁忌(流産の危険性がある)。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

気衝は「衝脈の起始部」として特に婦人科疾患や生殖機能の調整に重視される経穴です。臨床では、衝脈に関わる気血の調整を行う要穴として応用されます。

婦人科だけでなく、男女ともに「生殖機能の要穴」として考えると臨床応用の幅が広がります。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

帰来まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:帰来(きらい)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST29)
  • 英名:Guilai (ST29)

取穴(位置・取り方)

  • 下腹部、臍の下4寸、中行(正中線)から外方2寸に取る。
  • 中極(CV3)の外方2寸に相当する。
  • 臍から恥骨結合上縁に向かうライン上で位置を定める。

解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋層:腹直筋鞘。
  • 神経・血管:第12肋間神経の枝、下腹壁動脈・静脈。
  • 深部:小腸、女性では子宮に近接。

東洋医学的機能

  • 調経作用:月経を調整し、不妊症や月経異常に用いられる。
  • 補腎益精:腎精を補い、男女の生殖機能を高める。
  • 下焦通調:下腹部の気血を整え、疼痛や冷えを改善する。

臨床応用(主な適応)

  • 婦人科疾患:不妊症、月経不順、月経痛、閉経、子宮出血、子宮下垂。
  • 泌尿器:排尿障害、頻尿。
  • 消化器:下腹部痛、腹満。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』では「婦人の不妊、月経不調」に特効ありと記され、婦人科に特に重視されてきた。

刺鍼法(安全面も含めて)

  • 針具:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向・深さ:直刺で0.8–1.2寸。
  • 腹部なので深刺には注意し、瘦せ型では浅めに調整。
  • 灸法:子宮虚寒・冷えによる不妊や月経痛に有効。

禁忌・注意

  • 妊娠中は流産を誘発する恐れがあるため禁忌。
  • 臓器損傷防止のため、深刺しすぎないように注意。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

帰来は「帰って来る」の名のごとく、婦人科疾患において生殖機能を呼び戻す意をもつ重要穴です。不妊や月経不順、冷え症の治療に頻用されます。

臍下部の気血を調整する要穴として、婦人科を中心に幅広く応用できる点が臨床上のポイントです。

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外陵まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:外陵(がいりょう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST26)
  • 英名:Wailing (ST26)

取穴(位置・取り方)

  • 下腹部、臍の下1寸、中行(正中線)から外方2寸に取る。
  • 関門(ST22)から天枢(ST25)大巨(ST27)へと並ぶ配列の一部で、腹部のバランスをとる要穴。
  • 臍下部の外側にあるため、腹直筋の外縁を目安にする。

解剖(近接構造)


東洋医学的機能(要点)

  • 調気和中:腹部の気の滞りを整え、腹痛や鼓脹に応用される。
  • 止痛作用:少腹部や鼠径部の痛みを和らげるとされる。
  • 健胃調腸:胃腸の働きを助け、下腹部症状の調整に用いられる。

臨床応用(主な適応)

  • 腹部症状:下腹部痛、鼓脹、腸鳴、便秘。
  • 婦人科:月経痛、月経不順、少腹急痛。
  • 泌尿器:排尿困難、頻尿、下腹部不快感。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』に「少腹痛・腹鳴」に用いると記載があり、消化器系と下腹部の痛みに関連付けられている。

刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.8–1.2寸程度。
    • 体型に応じて深さを調整する。瘦せ型ではやや浅めに刺入。
  • 灸法:冷えによる腹痛や婦人科疾患には温灸がよく用いられる。

禁忌・注意

  • 深刺による内臓損傷に注意(特に瘦せ型)。
  • 妊婦の腹部施術は控えるか慎重に行う。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

外陵(ST26)は、臍下部の気滞や痛みを調整する働きがあり、婦人科・消化器・泌尿器の広い範囲で応用されます。特に下腹部の気滞痛や月経痛には有用とされます。

臍下部に関連する経穴群(天枢・大巨・気海など)と組み合わせることで、より幅広い腹部症状に応用が可能となります。

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滑肉門まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:滑肉門(かつにくもん)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST24)
  • 英名:Huaroumen (ST24)

取穴(位置・取り方)

  • 上腹部、臍の上1寸、中行(正中線)から外方2寸に取る。
  • 太乙(ST23)の下1寸、天枢(ST25)の上1寸に相当する位置。
  • 腹直筋の外縁付近で圧痛や反応点を探すと定位しやすい。

解剖(近接構造)


東洋医学的機能(要点)

  • 健脾和胃:胃腸の働きを整え、嘔吐・食欲不振に対応。
  • 安心寧神:心神を安定させ、不安や痙攣性の症状を鎮めるとされる。
  • 調中止嘔:胃気の上逆を調整し、吐き気・げっぷ・しゃっくりを改善。

臨床応用(主な適応)

  • 胃腸疾患:嘔吐、悪心、胃痛、食欲不振、鼓脹。
  • 精神神経症状:癲癇、痙攣、精神不安、健忘。
  • 婦人科:ヒステリー傾向、月経不順に伴う心身不安定。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』に「癲疾・驚悸・胃中寒熱」とあり、精神と消化器双方への応用が記されている。

刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.8–1.2寸程度。
    • やせ型の方ではやや斜刺で浅めに刺入。
  • 灸法:知熱灸・温灸ともに用いられる。胃寒や慢性的な胃腸虚弱、不安神経症に適応。

禁忌・注意

  • 深刺による内臓損傷に注意(特にやせ型)。
  • 食後すぐの施術は避ける。
  • 妊婦の腹部施術は慎重に行う。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

滑肉門(ST24)は、太乙(ST23)と近接し、共に「胃腸と心神を調整する」穴とされます。精神的ストレスが胃腸に影響するタイプの症状に特に有効とされます。

精神症状と消化器症状が同時に現れる場合、太乙(ST23)とセットで使うと効果が高まります。

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太乙まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:太乙(たいいつ)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST23)
  • 英名:Taiyi (ST23)

取穴(位置・取り方)


解剖(近接構造)


東洋医学的機能(要点)

  • 健脾和胃:消化機能を整え、嘔吐や食欲不振を改善する。
  • 安神作用:心神を安定させ、不安・驚悸・躁鬱など精神症状を調える。
  • 調中止嘔:胃気の不降を調整して、吐き気・嘔吐を改善。

臨床応用(主な適応)

  • 胃腸疾患:胃痛、嘔吐、食欲不振、消化不良、鼓脹。
  • 精神神経症状:癲癇、躁鬱、不眠、驚悸(動悸を伴う不安)。
  • 婦人科:心身不安を伴う月経不順。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』では「驚悸、善忘、胃中の寒熱、腹脹」に効くと記載。

刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.8–1.2寸程度。
    • 臓器へのリスクを避けるため、やせ型にはやや斜刺。
  • 灸法:知熱灸・温灸ともに可能。特に脾胃虚寒や精神不安を伴う場合に適する。

禁忌・注意

  • 腹部深部に小腸があるため深刺は避ける。
  • 満腹時の施術は控える。
  • 妊婦への腹部深刺は注意が必要。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

太乙(ST23)は、胃腸症状と精神的な不安定さを併せ持つケースに特徴的に用いられます。特に「胃腸の停滞が心神に影響を及ぼす」タイプに有効です。

「心と胃のバランスを整える穴」として、精神・自律神経症状に応用すると臨床効果が高まります。

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関門まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:関門(かんもん)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST22)
  • 英名:Guanmen (ST22)

取穴(位置・取り方)


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋層:腹直筋およびその鞘。
  • 神経・血管:第10肋間神経前皮枝、上腹壁動脈の枝。
  • 深部:小腸・大網に近接。

東洋医学的機能(要点)

  • 健脾和胃:脾胃の機能を調整し、消化を助ける。
  • 化湿利水:水湿停滞を除き、浮腫・小便不利を改善する方向に働く。
  • 調中消滞:食滞や腸胃の不調を改善する。

臨床応用(主な適応)

  • 腹痛・胃痛・腹脹:慢性胃腸炎、消化不良、食積。
  • 下痢・腸鳴脾胃虚弱湿困脾胃による消化器症状。
  • 小便不利・浮腫水湿停滞や腎機能低下に伴う症状。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』に「腹満、腸鳴、小便不利」に用いると記載。

刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.8–1.2寸程度。
    • やせ型では臓器損傷防止のため浅め、または斜刺。
  • 灸法:知熱灸・温灸いずれも可能。特に冷えや脾胃虚寒を伴う場合に応用。

禁忌・注意

  • 腹部深部に小腸があるため、深刺に注意。
  • 食後すぐの施術は避ける。
  • 強い腹圧をかけないよう配慮。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

関門(ST22)は胃腸疾患だけでなく、水湿の停滞による症状に広く応用されます。特に小便不利浮腫を伴う腹部膨満感に有効とされるのが特徴です。臨床では:

「水湿を動かしながら中焦を調える」という点を意識すると、臨床応用が広がります。

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梁門まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:梁門(りょうもん)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST21)
  • 英名:Liangmen (ST21)


取穴(位置・取り方)



解剖(近接構造)



東洋医学的機能(要点)

  • 和胃降逆:胃気の上逆を抑え、嘔吐やしゃっくりを鎮める。
  • 消導化積:食滞や飲食不消を改善する方向に働くとされる。
  • 健脾利気:脾胃の機能を調え、消化吸収を助ける。


臨床応用(消化器疾患・胸腹部症状)

  • 胃痛・胃脘部膨満:胃炎、胃下垂、胃アトニーなど。
  • 嘔吐・しゃっくり:胃気上逆や飲食不消によるもの。
  • 下痢・腸鳴:脾胃虚弱や飲食不節による消化不良。
  • 古典的応用:『鍼灸甲乙経』に「胃脘痛、吐逆、心下痞」に用いると記載。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.16–0.25mm、30–50mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.8–1.2寸程度。
    • やせ型の人では斜刺とし、深刺を避ける。
    • 深部に胃体があるため、臓器損傷防止に注意。
  • 灸法:知熱灸・温灸いずれも可。胃寒や慢性的な胃弱に応用される。


禁忌・注意

  • 深刺で胃を損傷する恐れがあるため、刺入方向・深さに注意。
  • 食後すぐの施術は避ける。
  • 極度に痩せた患者では刺鍼を浅めに行う。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 梁門(ST21)は胃痛・嘔吐・しゃっくりといった胃の機能失調に幅広く使われる穴です。食滞による胃脘の張りには効果的とされます。
  • 胃痛には梁門(ST21)+中脘(CV12)足三里(ST36)
  • 嘔吐やしゃっくりには梁門(ST21)+内関(PC6)承満(ST20)
  • 胃下垂や慢性胃アトニーには梁門(ST21)+天枢(ST25)公孫(SP4)、 といった配穴が有効とされます。 
  • 胃気の上逆を抑える作用が強いため、逆流性食道炎やげっぷの多い患者に応用されやすい点が臨床上のコツです。

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承満まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:承満(しょうまん)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST20)
  • 英名:Chengman (ST20)


取穴(位置・取り方)



解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:腹直筋およびその鞘。
  • 神経・血管:第8肋間神経前皮枝、上腹壁動脈の分枝。
  • 深部:胃体上部、小網、腹腔臓器に近接。


東洋医学的機能(要点)

  • 和胃降逆:胃気を調整し、逆流や嘔吐を抑える。
  • 消導化滞:停滞した飲食を消化させる働き。
  • 理気寛胸:胸の張りやつかえを緩和する。


臨床応用(消化器・胸部症状)

  • 消化器症状:胃脘部痛、胃もたれ、食欲不振、嘔吐、げっぷ、呑酸。
  • 胸部症状:胸のつかえ、胸痛、咳嗽、喘息。
  • 古典的応用:『銅人腧穴図経』には「胃中寒熱、吐逆、心下痞満」に用いるとある。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.14–0.20mm、25–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮下に沿って斜刺0.5–0.8寸
    • 直刺の場合は0.5–1.0寸程度。
    • 深刺は胃体上部や腹腔臓器に達する危険があるため注意。
  • 灸法:知熱灸・温灸とも可能。特に寒邪による胃痛や食欲不振に応用される。


禁忌・注意

  • 深刺は胃や肝臓を損傷する恐れがあるため避ける。
  • 食後直後の刺鍼は控える。
  • 極度にやせた患者では刺入角度と深さに十分配慮が必要。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 承満(ST20)は胃上部の停滞感や嘔吐に特化して使いやすい経穴です。特に食べ過ぎや消化不良による胃脘部の張り感には即効性を期待できます。
  • 胃もたれや食欲不振に承満(ST20)+中脘(CV12)足三里(ST36)嘔吐や逆流性食道炎には承満(ST20)+内関(PC6)天突(CV22)がよく組み合わせられます。
  • 胸のつかえ感や喘息を伴う場合は、承満(ST20)+膻中(CV17)列缺(LU7)の配穴が有効です。

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不容まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:不容(ふよう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST19)
  • 英名:Burong (ST19)


取穴(位置・取り方)

  • 上腹部、臍の上6寸、中行(正中線)から外方2寸に取る。
  • 剣状突起下縁と臍を結ぶ線を4等分し、上から1/4の高さに相当する。
  • 正中線上の巨闕(CV14)の外方2寸に位置するため、巨闕を指標に取穴するとわかりやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:腹直筋腹直筋鞘。
  • 神経・血管:第7肋間神経前皮枝・筋枝、上腹壁動脈の分枝。
  • 深部:胃(特に胃上部・噴門部)に近接し、刺鍼時には注意が必要。


東洋医学的機能(要点)

  • 和胃理中:胃気を整え、消化を助ける。
  • 降逆平喘:胃気の逆流や咳嗽・喘息に対して応用される。
  • 胃経の上腹部経穴群(不容~承満)は、いずれも胃疾患の要穴として重要視される。


臨床応用(胃疾患・呼吸器症状など)

  • 胃の不快感:胃脘部膨満、食欲不振、胸やけ。
  • 消化器症状:嘔吐、呑酸、げっぷ。
  • 呼吸器症状:咳嗽、喘息、胸部つかえ感。
  • 古典的応用:『銅人腧穴図経』では「胃中熱、嘔吐、食不下、咳逆」に用いるとされる。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:0.14–0.20mm、25–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮下に沿って斜刺0.5–0.8寸
    • 直刺の場合は0.5–0.8寸程度。
    • 深刺は胃や腹腔臓器を損傷する危険があるため厳禁。
  • 灸法:お灸も可。胃の冷えによる痛みや食欲不振に温灸を加えることがある。


禁忌・注意

  • 深刺は胃や肝臓に達する危険があるため避ける。
  • 食後すぐの刺鍼は消化を妨げる可能性があるので控える。
  • 極度にやせた患者では特に深度に注意。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 不容(ST19)は胃上部の症状に有効とされる経穴です。臨床では、同じ胃経の上腹部穴(承満ST20梁門ST21など)と連続して使うことで胃の働きを調整できます。
  • 胃もたれ・食欲不振には不容(ST19)+中脘(CV12)足三里(ST36)
  • 嘔吐・逆流性食道炎には不容(ST19)+内関(PC6)天突(CV22)が応用されます。
  • 咳嗽や胸のつかえには肺経穴(中府LU1雲門LU2)との組み合わせも有効です。

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乳中まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:乳中(にゅうちゅう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST17)
  • 英名:Ruzhong (ST17)


取穴(位置・取り方)

  • 乳頭の中央部に取る。
  • 体格や性差によって位置は多少異なるが、解剖学的には第4肋間の高さにあたる。
  • 乳頭そのものが目標点であるため、取り方に迷うことはない。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・乳頭・乳腺組織。
  • 筋層:大胸筋の前面。
  • 神経・血管:乳頭神経(第4肋間神経の枝)、乳頭動脈の分枝。
  • 深部:胸腔(肺尖部)に近接。


東洋医学的機能(要点)

  • 『霊枢』などの古典では、乳中(ST17)は標識穴とされ、実際の刺灸治療には用いない。
  • 経穴学的には胸部の経穴配列を決めるための基準点として重視される。


臨床応用

  • 臨床的に刺鍼・灸は禁忌であり、治療目的では用いない。
  • 解剖学的には乳腺組織・乳頭が存在するため、刺鍼は強い違和感や損傷をもたらす可能性がある。
  • 乳疾(乳腺炎や乳汁分泌不全)に関連する治療では、隣接する屋翳(ST15)膺窓(ST16)乳根(ST18)などを用いる。


刺鍼法

  • 刺鍼・灸ともに禁忌
  • 乳中は「標識穴」として、あくまで位置の指標に用いるにとどめる。


禁忌・注意

  • 乳中は刺鍼・灸を行わない。
  • 臨床で用いる際は胸部経穴の位置確認の基準点として活用する。
  • 乳疾の治療では周囲のST15・ST16・ST18を使うことが推奨される。


臨床のコツ

  • 乳中(ST17)は刺鍼禁忌穴であるものの、胸部の経穴定位における重要な基準点です。
  • 臨床では治療目的に直接使うのではなく、隣接穴(屋翳・膺窓・乳根など)を選択する際のランドマークとして意識することが重要です。
  • 特に乳疾や呼吸器症状の治療で胸部経穴を多用する際、乳中を起点として肋間や経穴ラインを正確に取穴することが、臨床の質を高めるコツとなります。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

膺窓まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:膺窓(ようそう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST16)
  • 英名:Yingchuang (ST16)


取穴(位置・取り方)

  • 第3肋間、前正中線から4寸外方に取る。
  • 屋翳(ST15)の1肋間下方にあたり、乳頭線上。
  • 胸骨角を基準に肋間を数えると位置が確認しやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:大胸筋
  • 神経・血管:肋間神経肋間動脈の枝。
  • 深部は胸膜腔(肺尖部付近)に近接しており、過刺は気胸の危険がある。


東洋医学的機能(要点)

  • 宣肺理気:肺気を通じさせ、咳嗽や胸悶を解消する。
  • 寛胸止咳:胸中の痞えや咳を緩和する。
  • 乳疾に応用:乳房腫脹、乳汁分泌不全などに利用される。


臨床応用

  • 呼吸器:咳嗽、気管支炎、喘息。
  • 循環器・胸部症状:胸痛、胸悶、動悸。
  • 乳房疾患:乳腺炎、乳房の腫脹や疼痛、乳汁分泌不全。


刺鍼法

  • 針具:直径0.14–0.20mm、長さ25–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮膚に対して斜め(外方あるいは外下方)に0.3–0.5寸(5–10mm程度)
    • 胸腔方向への直刺は禁忌。必ず浅刺で。
  • 保持時間:10–15分。症状に応じて雀啄など軽い手技を加えることもある。
  • 灸法:透熱灸・知熱灸いずれも可。慢性咳嗽や乳疾に温灸を応用することがある。


禁忌・注意

  • 過刺による気胸リスクに最も注意。
  • 乳房の炎症(急性期乳腺炎など)では強刺激を避ける。
  • 授乳中の婦人に施術する場合は刺激量を調整する。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

屋翳まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:屋翳(おくえい)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST15)
  • 英名:Wuyi (ST15)


取穴(位置・取り方)

  • 第2肋間、前正中線から4寸外方に取る。
  • 乳頭の上方に位置し、庫房(ST14)の1肋間下にあたる。
  • 肋間の高さを確認する際には、胸骨角を基準に第2肋間を触知すると確実。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:大胸筋
  • 神経・血管:肋間神経肋間動脈の枝。
  • 深部は肺尖部に近く、過刺により気胸の危険がある。


東洋医学的機能(要点)

  • 理気寛胸:胸中の気滞を解消し、胸満や胸悶を緩和する。
  • 宣肺止咳:肺気を宣通させ、咳嗽や喘息に応用される。
  • 乳疾に関連:乳房周囲の腫脹や疼痛にも利用される。


臨床応用(胸部・呼吸器疾患、乳疾など)

  • 呼吸器疾患:咳嗽、気管支炎、喘息。
  • 循環器・胸部症状:胸痛、胸悶、動悸。
  • 乳房関連:乳房の腫脹・乳痈(乳腺炎)、乳汁分泌不全。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ25–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 胸壁に沿ってやや外側または斜めに0.3–0.5寸(約5–10mm)
    • 胸腔方向への直刺・深刺は禁忌
  • 保持時間:10–15分。急性症状には軽刺激、慢性疾患にはやや長めの置鍼。
  • 灸法:温灸を併用すると冷えを伴う慢性呼吸器疾患や乳房の不調に応用される。


禁忌・注意

  • 気胸を避けるため必ず表層の浅刺・斜刺を徹底する。
  • 乳腺炎などの急性炎症期には強刺激を避ける。
  • 乳房組織が発達している女性では特に安全に配慮する。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 屋翳(ST15)は、胸部の気滞や肺気不利による咳嗽や胸悶に用いられるほか、乳疾に対しても古くから応用されてきました。
  • 慢性咳嗽には膻中(CV17)、肺兪(BL13)中府(LU1)と組み合わせ、胸満や息苦しさがある場合には内関(PC6)天突(CV22)を加えるとより効果的とされます。
  • 乳腺炎や乳汁分泌不全の際には乳根(ST18)膻中(CV17)少沢(SI1)などと併用し、乳房の通絡や気血の巡りを改善するように配穴されます。
  • 胸中の停滞感を解消する意味でも、庫房(ST14)膺窓(ST16)と併用し、胸部の局所循環を整えることが多いです。
  • いずれの場合も刺鍼の深さには細心の注意を払い、安全を第一に施術を行うことが大切です。

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庫房まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:庫房(こぼう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST14)
  • 英名:Kufang (ST14)


取穴(位置・取り方)

  • 第1肋間、前正中線から4寸外方に取る。
  • 乳頭のやや上方、鎖骨下の胸壁に位置する。
  • 体型によっては肋間を触知しづらいため、呼吸運動に合わせて肋間の陥凹を確認するとよい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:大胸筋小胸筋
  • 神経・血管:肋間神経肋間動脈の枝が走行。
  • 深部は胸腔(肺尖部)に近接するため、深刺により気胸の危険がある。


東洋医学的機能(要点)

  • 理気寛胸:胸中の気滞を調え、胸悶・胸痛を和らげる。
  • 宣肺止咳:肺気の不利を改善し、咳嗽・喘息に応用される。
  • 調和胃気:胃経の流注上、胸中から胃脘に至る不調(胸やけ・逆流感)にも関係するとされる。


臨床応用(胸部・呼吸器疾患など)

  • 呼吸器疾患:咳嗽、喘息、気管支炎。
  • 循環器症状:胸痛、動悸、息切れ。
  • 消化器症状:胸やけ、食道逆流感。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ25–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮膚に対してやや斜めに胸壁に沿わせて0.3–0.5寸(約5–10mm)
    • 胸腔方向への深刺は禁忌
  • 保持時間:10–15分程度。胸悶や咳嗽には軽刺激、慢性症状にはやや長めに置鍼。
  • 灸法:温灸を用いると慢性呼吸器疾患や冷えを伴う胸部症状に有効。


禁忌・注意

  • 最重要:気胸を避けるため、必ず表層・斜刺とする。
  • 呼吸器症状で咳発作が強い場合、刺鍼時に体動で針が動く危険があるため注意。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 庫房(ST14)は胸中の気滞や肺気の不利に対して有効とされる経穴です。
  • 臨床では、咳嗽や喘息には膻中(CV17)肺兪(BL13)などと組み合わせることで呼吸の通りをよくし、胸満・胸悶を伴う場合には内関(PC6)膻中(CV17)と合わせて気を巡らせるように応用されます。
  • 逆流性食道炎や胸やけなど消化器系の症状には、中脘(CV12)足三里(ST36)を補助的に加えるとよいとされます。
  • 肩前部や鎖骨下に広がる痛みに対しては、肩髃(LI15)雲門(LU2)と組み合わせて鎖骨周囲の気血の停滞を改善することもあります。 
  • 庫房は比較的応用範囲が広いですが、いずれも刺鍼の際には浅刺・斜刺を徹底し、安全を最優先に活用することが肝要です。

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気戸まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:気戸(きこ)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST13)
  • 英名:Qihu (ST13)


取穴(位置・取り方)

  • 鎖骨の下縁、前正中線の外方4寸。
  • 乳頭の真上、鎖骨下窩の陥凹部に相当。
  • 胸骨柄外方、鎖骨と第1肋間の間に位置し、呼吸で動くのを確認するとわかりやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋層:広頸筋鎖骨下筋
  • 神経・血管:鎖骨下動脈・静脈、鎖骨下神経叢が深部を走行。
  • 刺鍼時は胸腔(肺尖部)に近接するため、特に気胸に注意。


東洋医学的機能(要点)

  • 理気宣肺:胸中の気の停滞を解消し、呼吸を整える。
  • 降逆止咳:咳嗽・喘息・胸満に有効。
  • 通絡鎮痛:胸部・肩背部の疼痛に応用。


臨床応用(呼吸器疾患・胸部疾患など)

  • 呼吸器症状:咳嗽、喘息、気管支炎、胸悶。
  • 循環器症状:動悸、胸痛、心窩部のつかえ。
  • 運動器疾患:肩鎖関節部痛、鎖骨周囲痛。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ25–40mm。
  • 刺入方向と深さ(初心者向け)
    • 鎖骨に沿って外側またはやや斜めに0.3–0.5寸(約5–10mm)
    • 胸腔に向けた深刺は厳禁。必ず表層〜浅層にとどめる。
  • 保持時間:10–15分程度。
  • 灸法:温灸で慢性呼吸器疾患に用いるが、熱感や灸痕による不快を避けるため慎重に。


禁忌・注意

  • 最重要注意点:気胸の危険性。深刺は厳禁。
  • 刺鍼は必ず鎖骨に沿わせて外方または表層にとどめる。
  • 動脈・静脈の損傷にも注意。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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水突まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:水突(すいとつ)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST10)
  • 英名:Shuitu (ST10)


取穴(位置・取り方)

  • 頸部、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁。
  • 具体的には、人迎(ST9)の下方1寸にあたる。


解剖(近接構造)



東洋医学的機能(要点)



臨床応用

  • 呼吸器疾患:咳嗽、喘息、気管支炎、呼吸困難。
  • 咽喉疾患:咽喉腫痛、扁桃炎、発声障害。
  • 瘰癧(頸部リンパ節腫大)。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ30–40mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 胸鎖乳突筋の前縁に沿って0.3–0.5寸、斜刺
    • 絶対に深刺しない(頸動脈鞘に接触する危険あり)。
  • 灸法:知熱灸・温灸が適応(咽喉痛、慢性気管支炎など)。


禁忌・注意

  • 総頸動脈・内頸静脈・迷走神経が近接するため、直刺・深刺は禁忌
  • 強刺激は失神や呼吸抑制を引き起こす可能性がある。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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頭維まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:頭維(ずい)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST8)
  • 英名:Touwei (ST8)


取穴(位置・取り方)

  • 頭部、額角前髪際の直上0.5寸、前正中線(神庭CV24)外方4.5寸に取る。
  • 前髪際の角を探し、こめかみのやや上方で骨の縁に位置する。
  • 偏頭痛や眼疾患に関連して用いられる重要な経穴。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋肉:側頭筋の前縁。
  • 神経:眼窩上神経枝、耳介側頭神経。
  • 血管:浅側頭動脈・静脈の枝。


東洋医学的機能(要点)

  • 清頭明目:頭痛や目のかすみを改善する方向で用いられる。
  • 疏風止痛:偏頭痛、頭重感に応用。
  • 通絡作用:局所の気血循環を促進し、こめかみや眼の症状に有効とされる。


臨床応用

  • 頭痛:特に片側性の偏頭痛や前頭部痛。
  • 眼疾患:眼精疲労、流涙、視力減退。
  • めまい・頭重:気血不和による症状に応用される。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ15–30mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 後方または下方へ0.3–0.5寸の斜刺。
    • 前頭骨や側頭筋に接する感覚を確認し、深刺は避ける。
  • 保持時間:10–15分程度。
  • 灸法:知熱灸・温灸を行うと頭痛や眼精疲労に応用できる。


禁忌・注意

  • 血管(浅側頭動脈)の走行に注意する。
  • 深刺すると頭蓋骨に接触するため、浅めの刺入が基本。
  • 急性の眼疾患の炎症時は刺激を避ける。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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大迎まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:大迎(だいげい)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST5)
  • 英名:Daying (ST5)


取穴(位置・取り方)

  • 顔面部、下顎角前方、咬筋前縁の陥凹部に取る。
  • 口を軽く開けると咬筋が浮き出るため、その前縁の陥凹を目安に探ると取りやすい。
  • 顔面の神経疾患や口の動きに関連して応用される重要穴。


解剖(近接構造)



東洋医学的機能(要点)

  • 通絡活絡:顔面神経麻痺や三叉神経痛に用いる。
  • 開竅利歯:歯痛や顎関節症に応用。
  • 散風作用:顔面部の痙攣やけいれんに利用される。


臨床応用

  • 歯科疾患:歯痛、歯肉腫脹。
  • 神経疾患:顔面神経麻痺、三叉神経痛。
  • 顎関節症:口の開閉障害、咀嚼時の疼痛。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ15–30mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 外方またはやや上方へ0.3–0.5寸の斜刺。
    • 深刺は避け、顔面動脈の走行に注意する。
  • 保持時間:10–15分程度。
  • 灸法:通常はあまり行わない。


禁忌・注意

  • 顔面動脈・静脈が近接するため、強い刺激や深刺は避ける。
  • 出血や皮下出血を起こしやすいため注意が必要。
  • 炎症性疾患がある場合は控える。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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巨髎まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:巨髎(こりょう)
  • 経穴:足の陽明胃経(ST3)
  • 英名:Juliao (ST3)


取穴(位置・取り方)

  • 顔面部、瞳孔の直下で、鼻翼の下縁と同じ高さ、鼻唇溝の外方に取る。
  • 鼻の両脇から外方へ指をすべらせ、鼻唇溝の外側で骨際に触れる位置が目安。
  • 表情筋の活動点に近く、顔面神経麻痺の治療で重要視される。


解剖(近接構造)



東洋医学的機能(要点)

  • 通竅活絡:鼻づまり、鼻炎、蓄膿症などに有効。
  • 散風作用:顔面神経麻痺、けいれんに用いる。
  • 美容応用:顔のむくみ、たるみ改善にも応用される。


臨床応用

  • 耳鼻科領域:鼻炎、鼻閉、蓄膿症、花粉症。
  • 神経疾患:顔面神経麻痺、三叉神経痛。
  • 美容鍼灸:法令線の改善やリフトアップ目的で使用される。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ15–30mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮膚に対してやや上方・外方へ0.3–0.5寸程度の斜刺。
    • 直刺するときも浅めに行い、深刺を避ける。
  • 保持時間:10–15分程度。
  • 灸法:通常は用いない。


禁忌・注意

  • 深刺は顔面神経や血管を損傷する恐れがあるため避ける。
  • 急性の化膿性疾患や皮膚炎がある場合は控える。
  • 美容鍼灸で使用する際は皮下出血に注意。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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