曲骨まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:曲骨(きょくこつ)
- 経穴:任脈(CV2)
- 英名:Qugu (CV2)
取穴(位置・取り方)
- 恥骨結合の上縁、前正中線上に取る。
- 仰臥位で下腹部を軽く伸ばした状態で触れると位置が明確になる。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 深層:白線、腹直筋鞘。
- 近接神経:腸骨下腹神経の枝。
- 近接血管:下腹壁動静脈。
- 下方に膀胱が位置し、刺鍼は膀胱を避ける必要がある。
東洋医学的機能(要点)
- 膀胱疾患の要穴:排尿障害・頻尿・尿閉に応用。
- 生殖機能の調整:不妊症・月経不調に。
- 下腹部を温める:冷えからくる婦人科・泌尿器症状に適応。
臨床応用(例)
- 排尿困難・頻尿:膀胱炎や前立腺疾患に。
- 月経不順・不妊:下焦の気血を調える作用。
- 冷え性・腰腹部冷痛:下腹部を温める効果。
- 性機能障害:インポテンツ、遺精などに補助的に使用。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.16–0.30mm、長さ30–40mm。
- 刺入方向と深さ(初心者向け):
- 皮膚に対して斜刺または平刺し、恥骨結合の後面に沿わせるように。
- 深さは約0.3–0.5寸(約10–15mm)まで。
- 直刺や深刺は膀胱損傷のリスクがあるため避ける。
- 保持時間:10–15分。
- 注意点:必ず患者の膀胱が空であることを確認してから施術。
禁忌・注意
- 妊婦には原則禁忌。
- 満膀胱時の刺鍼は膀胱損傷のリスクがあるため厳禁。
- 深刺は避け、安全重視で斜刺・浅刺を基本とする。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
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