迎香まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:迎香(げいこう)
- 経穴:手の陽明大腸経(LI20)
- 英名:Yingxiang (LI20)
取穴(位置・取り方)
- 鼻翼外縁の中央、鼻唇溝の中点に取る。
- 鼻孔の外側縁に沿って軽く押すと圧痛や陥凹が確認できる。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋層:上唇挙筋、口輪筋の付近。
- 血管:顔面動脈・静脈の枝。
- 神経:顔面神経の枝、上顎神経(三叉神経第2枝)の末梢枝。
東洋医学的機能(要点)
- 鼻疾患の要穴:鼻づまり、鼻炎、嗅覚障害に用いる。
- 開竅作用:鼻の通りを良くし、感覚機能を回復。
- 局所鎮痛:顔面の痛みや麻痺にも応用される。
臨床応用(例)
- 鼻閉・鼻炎:慢性鼻炎・副鼻腔炎・花粉症による鼻づまりに。
- 嗅覚障害:嗅覚減退や味覚障害の補助治療に。
- 三叉神経痛:顔面部痛に対して局所鎮痛穴として使用。
- 顔面神経麻痺:表情筋の動き改善を目的に使用。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.12–0.18mm、長さ15–25mm。
- 刺入方向と深さ(初心者向け):
- やや上方または外方へ斜刺し、深さ 0.2–0.4寸(約3–10mm)。
- 鼻腔に誤って刺入しないよう注意。
- 保持時間:5–15分程度。
- 灸:施灸は局所熱感が強すぎるため通常は用いない。
禁忌・注意
- 刺鍼は浅刺を基本とし、鼻腔や血管への誤刺に注意。
- 急性炎症や膿性鼻汁がある場合は、無理に施術せず医師の診察を優先。
- 美観に関わる部位のため内出血や腫れに十分配慮。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 鼻閉・鼻炎:迎香(LI20)+印堂(EX-HN3)+合谷(LI4)。
- 嗅覚障害:迎香(LI20)+素髎(GV25)+上星(GV23)。
- 顔面麻痺:迎香(LI20)+地倉(ST4)+陽白(GB14)。
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