名称
- 和名:地倉(ちそう)
- 経穴:足の陽明胃経(ST4)
- 英名:Dicang (ST4)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:口輪筋、笑筋、頬筋。
- 神経:顔面神経(頬筋枝)、上唇神経。
- 血管:顔面動脈、顔面静脈。
東洋医学的機能(古典的記載)
- 口の働きを調整:口歪み、流涎、開口障害に用いられた。
- 風邪を散じる:外風による顔面のひきつれや麻痺を調えるとされた。
- 経気をめぐらす:胃経の経気を通じさせ、顔面の血流や気の流れを整えると考えられた。
古典的応用例
- 顔面神経麻痺(口眼喎斜)。
- 流涎、嚥下障害。
- 口角炎、口内炎。
- 歯痛。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方向:直刺または皮内に沿って浅刺。
- 刺入深度:0.3〜0.5寸。
- 注意点:顔面動脈・静脈が走行するため、刺鍼時には出血に注意。
- 灸法:顔面麻痺や口角炎に温灸が応用された記載がある。
※本まとめは古典的記載をもとにした教育的資料です。実際の施術は必ず有資格者の判断のもとで行ってください。
禁忌・注意
- 血管が近いため、刺鍼後の出血や皮下出血に留意する。
- 炎症性疾患が強い場合は施術を避ける。
- 衛生管理を徹底し、感染予防に留意する。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 顔面神経麻痺:迎香(LI20)、頬車(ST6)、翳風(TE17)と併用して局所の経気を整える。
- 流涎・嚥下障害:廉泉(CV23)、合谷(LI4)と組み合わせると調整を図れるとされた。
- 口角炎・口内炎:足三里(ST36)とあわせて胃経の気血を調整し、口周囲の炎症を和らげる目的で用いられた。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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