【流注】
- 外眼角(瞳子髎穴)に起こり、上って側頭部に抵り、耳の後に下り、頚を循ったのち、肩に上る。大椎穴で左右が交わり、肩を循ったのち缺盆穴に入る。その支なるものは耳後より耳中に入り、耳前に出て目じりに至る。
- その支なるものは外眼角より別れて大迎穴に下り、頬に上り、手の少陽三焦経に合し、下って下顎角へ行き、ついで缺盆穴の先のものと合する。缺盆穴から胸中に下り、横隔膜を貫いて肝を絡い胆に属する。その直なるものは肩から側胸部、季肋部を循り、別支は胆に属したのち脇を循り、鼠径部の気衝穴に入り、ともに股関節のあたりに入り合する。
- 股関節のあたりから大腿および下腿の外側を下り、足の第4指の末端に終わる。その支なるものは足背から分かれて母指に行き、足の厥陰肝経に連なる。
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| 膽經諸穴之圖 |
【経穴】
- 瞳子髎(GB1)・・・目疾患(目赤・目痛・結膜炎)に用いる要穴
- 聴会(GB2)・・・耳鳴り・難聴・顎関節症
- 上関(GB3)・・・顎関節症、耳疾患、頭痛
- 頷厭(GB4)・・・偏頭痛、歯痛、頬部痛
- 懸顱(GB5)・・・偏頭痛、こめかみの痛み
- 懸釐(GB6)・・・偏頭痛、耳鳴り、歯痛
- 曲鬢(GB7)・・・偏頭痛、頬痛、歯痛
- 率谷(GB8)・・・偏頭痛、悪心嘔吐(酒酔いの特効穴としても知られる)
- 天衝(GB9)・・・頭痛、耳鳴り、癲癇
- 浮白(GB10)・・・頭痛、耳鳴り、頸項部痛
- 頭竅陰(GB11)・・・耳鳴り、難聴、めまい
- 完骨(GB12)・・・頭痛、耳鳴り、不眠
- 本神(GB13)・・・精神不安、頭痛、てんかん
- 陽白(GB14)・・・眼疾患(眼瞼痙攣・眼精疲労)の要穴
- 頭臨泣(GB15)・・・頭痛、目赤痛、鼻疾患
- 目窓(GB16)・・・頭痛、目の疲れ
- 正営(GB17)・・・頭痛、鼻出血
- 承霊(GB18)・・・頭痛、目の疾患
- 脳空(GB19)・・・頭痛、てんかん
- 風池(GB20)・・・頭痛・めまい・耳鳴り・高血圧に用いる要穴
- 肩井(GB21)・・・肩こり・乳腺炎・分娩促進に注意(妊婦禁灸)
- 淵腋(GB22)・・・胸脇部痛、乳腺炎
- 輒筋(GB23)・・・胸脇痛、呼吸困難
- 日月(GB24)・・・胆の募穴、胆疾患・黄疸に用いる
- 京門(GB25)・・・腎の募穴、腰痛・腎疾患
- 帯脈(GB26)・・・婦人科疾患(帯下・月経不順)の要穴
- 五枢(GB27)・・・下腹部痛、疝気
- 維道(GB28)・・・下腹部痛、婦人科疾患
- 居髎(GB29)・・・股関節痛の要穴
- 環跳(GB30)・・・坐骨神経痛の特効穴
- 風市(GB31)・・・下肢のしびれ・麻痺、かゆみ(「かゆみの名穴」)
- 中瀆(GB32)・・・下肢筋肉痛、麻痺
- 膝陽関(GB33)・・・膝関節痛
- 陽陵泉(GB34)・・・腱・筋の病に効く要穴(合穴・土穴、筋会)
- 陽交(GB35)・・・外踝痛、下肢麻痺(陽維脈の郄穴)
- 外丘(GB36)・・・下肢の急性痛、痙攣(郄穴)
- 光明(GB37)・・・目の疾患の要穴(絡穴、目の疲れ・視力低下)
- 陽輔(GB38)・・・偏頭痛、胸脇痛(経穴・火穴)
- 懸鐘(GB39)・・・下肢疼痛、虚弱改善・脳・骨・髄に関連する症状(八会穴:髄会)
- 丘墟(GB40)・・・足関節痛、胆疾患(原穴)
- 足臨泣(GB41)・・・頭痛、目の疾患(輸穴・木穴、八脈交会穴:帯脈)
- 地五会(GB42)・・・足背痛、頭痛
- 侠谿(GB43)・・・頭痛、目赤痛(滎穴・水穴)
- 足竅陰(GB44)・・・頭痛、目赤、めまい(井穴・金穴)
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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