名称
- 和名:地五会(ちごえ)
- 経穴:足の少陽胆経(GB42)
- 英名:Diwuhui (GB42)
取穴(位置・取り方)
- 足背、第4・第5中足骨間、第4中足指節関節の近位陥凹に取る。
- 第4趾と第5趾の間をたどり、中足骨基部に近いところで指を滑らせると陥凹が触知できる。
- 足背動脈の分枝に近接するため、圧痛を指標にすると分かりやすい。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:短趾伸筋腱、骨間筋。
- 神経:足背神経の枝(腓骨神経浅枝)。
- 血管:足背動脈の分枝。
東洋医学的作用(要点)
- 疏肝理気:肝気の停滞を調え、胸脇部の不快感を和らげる。
- 清熱利湿:下肢の腫れや関節痛に作用。
- 安神作用:精神的不安や焦燥感を鎮める補助的効果。
主な適応
- 足背痛、足趾間の痺れや腫れ。
- 胸脇部の張り、肋間神経痛。
- 頭痛、めまい、耳鳴り。
- 月経不調、情緒不安。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:直刺またはやや斜め。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸。
- 灸法:知熱灸・温灸が足の冷えや下肢痛に有効。
- 注意点:動脈・神経分布があるため強刺激を避け、軽刺激を基本とする。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 地五会(GB42)は、足背の局所症状だけでなく、肝気鬱結による胸脇の張りや頭痛などにも応用される経穴です。
- 足背痛や趾間の痺れ:地五会(GB42)+太衝(LR3)+内庭(ST44)。
- 胸脇部の不快感・肋間痛:地五会(GB42)+陽陵泉(GB34)+支溝(TE6)。
- 頭痛・めまい:地五会(GB42)+風池(GB20)+合谷(LI4)。
- 月経不調・情緒不安:地五会(GB42)+三陰交(SP6)+関元(CV4)。
- 足背部の血流改善や気機の疏通を図ることで、局所と全身症状の双方に効果が期待できます。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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