名称
- 和名:内庭(ないてい)
- 経穴:足の陽明胃経(ST44)、滎穴
- 英名:Neiting (ST44)
取穴(位置・取り方)
- 足背、第2・第3趾間、みずかきの後方、赤白肉際に取る。
- 第2・第3中足骨の間をたどり、趾根部の陥凹に触れると分かりやすい。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:第2・第3背側骨間筋。
- 神経・血管:足背動脈の枝、浅腓骨神経の枝。
東洋医学的機能(要点)
- 清熱瀉火:胃火上炎を鎮め、歯痛、口臭、口内炎に用いる。
- 調中和胃:胃腸機能を整え、腹痛、下痢、便秘に効果。
- 通絡止痛:頭痛や顔面部の経絡痛に応用。
臨床応用(消化器疾患・頭顔面部症状など)
- 消化器疾患には、内庭(ST44)を足三里(ST36)と組み合わせ、胃腸虚弱、腹満、下痢に応用します。
- 歯痛や口内炎には、内庭(ST44)を下関(ST7)、頬車(ST6)と併用し、胃火を瀉して疼痛を軽減します。
- 頭痛や顔面痛には、内庭(ST44)を合谷(LI4)、攅竹(BL2)と合わせて鎮痛効果を高めます。
- 便秘や熱性下痢には、内庭(ST44)を天枢(ST25)、大巨(ST27)と組み合わせ、腸の調整を図ります。
刺鍼法(安全重視)
- 刺入方向と深さ:直刺0.3〜0.5寸(約5〜10mm)。
- 瀉法:胃火や頭顔面部の熱証には瀉法を用いる。
- 灸法:冷えを伴う胃腸虚弱には知熱灸や温灸が有効。
禁忌・注意
- 熱証に対して補法や灸を多用すると悪化の恐れがある。
- 過剰刺激は足趾の違和感や疼痛を招くため注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 胃腸障害や下痢には、内庭(ST44)を足三里(ST36)、天枢(ST25)と併用して消化機能を整えます。
- 歯痛や口臭には、内庭(ST44)を下関(ST7)、頬車(ST6)と組み合わせて胃火を鎮めます。
- 頭痛・顔面痛には、内庭(ST44)を合谷(LI4)、攅竹(BL2)と併用して鎮痛作用を強めます。
- 便秘や下痢には、内庭(ST44)を大巨(ST27)、上巨虚(ST37)と合わせて腸の調整を図ります。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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