陽陵泉まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:陽陵泉(ようりょうせん)
- 経穴:足の少陽胆経(GB34)
- 英名:Yanglingquan (GB34)
取穴(位置・取り方)
- 腓骨小頭の前下方の陥凹部に取る。
- 覚え方:膝外側にある骨の出っ張り(腓骨小頭)のすぐ前下に触れるくぼみ。
解剖(近接構造)
- 表層には皮膚・皮下組織。
- 下層には長趾伸筋・前脛骨筋の起始部が位置する。
- 近接神経:総腓骨神経が腓骨小頭の後方を走行(誤刺注意)。
- 血管:外側膝動脈の枝が近接。
東洋医学的機能(要点)
- 筋会の穴:筋肉・腱の病に特効がある。
- 疏肝利胆:肝胆の気機を通す。肝気鬱結による脇痛や胃腸症状にも。
- 鎮痛作用:膝関節痛・下肢痛に広く応用。
- 消化器調整:肝胆の働きを整えて消化を助ける。
臨床応用(例)
- 整形外科疾患:膝痛、坐骨神経痛、下肢筋肉のこわばり。
- 消化器症状:脇痛、胆石症、消化不良。
- 自律神経症状:ストレス・肝気鬱結による不安・抑うつ。
- 応用例:膝痛に対して陽陵泉(GB34)+膝眼(EX-LE4)+足三里(ST36)。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.18–0.22mm、長さ40–50mm。
- 刺入方向と深さ:
- 直刺またはやや内下方へ。
- 深さ:約0.8–1.2寸(約20–30mm)。
- 操作:膝や下肢の鎮痛では強めの刺激を加え響きを確認。消化器症状や自律神経調整では穏やかな刺激。
- 保持時間:10–20分。
禁忌・注意
- 腓骨小頭付近の総腓骨神経を避けるため、深刺・強刺には注意。
- 出血傾向や膝周囲の外傷・炎症部位では刺鍼を避ける。
- 強い放散痛やしびれが出た場合は直ちに抜鍼。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
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