名称
- 和名:内膝眼(ないしつがん)
- 経穴:奇穴(EX-LE4)
- 英名:Neixiyan (EX-LE4)
取穴(位置・取り方)
- 膝蓋骨下縁、膝蓋靱帯の内側陥凹部に取る。
- 膝を軽く屈曲すると内外に二つの陥凹ができ、外側は犢鼻(ST35)、内側が内膝眼(EX-LE4)。
- 両者は「膝眼(しつがん)」としてペアで用いられることが多い。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉・靱帯:膝蓋靱帯、内側広筋腱。
- 血管:膝関節周囲動脈網。
- 神経:伏在神経膝蓋下枝。
東洋医学的機能(要点)
- 通絡利関:経絡を通じ、関節の気血を整える。
- 消腫止痛:膝関節の腫れや痛みに有効。
- 膝眼の一部:犢鼻(ST35)と併せて膝関節疾患に広く応用。
臨床応用(例)
- 変形性膝関節症:局所の疼痛や可動域制限に用いる。
- 膝関節炎:腫脹・熱感・痛みに効果。
- リハビリ補助:下肢の筋力低下や麻痺に応用。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.20~0.30mm、長さ30~50mm。
- 刺入方向と深さ:
- 膝蓋靱帯に沿って直刺または斜刺 0.5~1寸(約15~25mm)。
- 関節腔に深く刺さないよう注意。
- 保持時間:10~15分程度。
- 灸法:冷えを伴う膝関節症や慢性痛に有効。
禁忌・注意
- 膝関節腔への深刺は感染や損傷のリスクがあるため避ける。
- 急性の腫脹や発赤が強い場合は灸を避ける。
- 出血傾向のある患者では刺鍼に注意。
臨床のコツ・コンビネーション
- 膝関節炎:内膝眼(EX-LE4)+犢鼻(ST35)+足三里(ST36)。
- 慢性膝痛:内膝眼(EX-LE4)+陰陵泉(SP9)+血海(SP10)。
- リハビリ補助:内膝眼(EX-LE4)+環跳(GB30)+委中(BL40)。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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