名称
- 和名:五枢(ごすう)
- 経穴:足の少陽胆経(GB27)
- 英名:Wushu (GB27)
取穴(位置・取り方)
- 下腹部、臍の高さで前腸骨棘の前方。
- 臍と前上腸骨棘を結ぶ線上で、前腸骨棘のすぐ内方に取る。
- 帯脈(GB26)のすぐ下方に位置し、婦人科や泌尿器系の症状に関連が深い。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:外腹斜筋、腹横筋。
- 神経:腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経の枝。
- 血管:浅腹壁動脈、深下腹壁動脈枝。
- 臓器:深部に腸管(小腸・大腸)があるため深刺注意。
東洋医学的作用(要点)
- 帯脈を調整:帯脈(GB26)とともに婦人科疾患に応用。
- 下焦の気血を整える:泌尿器や生殖器の調整。
- 理気止痛:下腹部の痛みや腰痛に応用。
主な適応
- 婦人科疾患:月経不順、帯下、下腹部痛。
- 泌尿器疾患:排尿困難、頻尿、膀胱炎。
- 消化器系:腸の働きの不調、下痢、腹部膨満。
- 腰痛・下腹部のだるさ。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:横刺、またはやや斜め内向き。
- 刺入深さ:0.5〜1.0寸。
- 灸法:温灸が下腹部の冷えや婦人科症状に有効。
- 注意点:腹腔に近いため深刺は避ける。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 五枢(GB27)は、帯脈(GB26)、維道(GB28)と並び「帯脈」を調整する重要な腹部経穴です。
- 婦人科系(帯下・月経不順):五枢(GB27)+帯脈(GB26)+三陰交(SP6)。
- 泌尿器系(排尿困難・頻尿):五枢(GB27)+中極(CV3)+太谿(KI3)。
- 腰痛・下腹部痛:五枢(GB27)+腎兪(BL23)+足三里(ST36)。
- 特に婦人科疾患では、帯脈の流れを整える目的でGB26〜GB28を組み合わせて使うと臨床効果が高いとされます。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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