太谿まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:太谿(たいけい)
- 経穴:足の少陰腎経(KI3)
- 英名:Taixi (KI3)
取穴(位置・取り方)
- 内果尖(内くるぶしの最も高い所)とアキレス腱の間の陥凹部に取る。
- 触診のコツ:内果後方をアキレス腱に沿ってなぞると圧痛やくぼみを確認できる。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋:後脛骨筋・長趾屈筋の腱の付近。
- 血管:後脛骨動脈・静脈。
- 神経:脛骨神経の枝。
東洋医学的機能(要点)
- 補腎益精:腎の精気を補い、全身の生命力を強化。
- 利水通淋:排尿異常、浮腫を改善。
- 強腰膝:腰痛、下肢のだるさや痛みを改善。
- 安神:不眠・耳鳴りなど腎虚由来の症状に応用。
臨床応用(泌尿器・婦人科・腰痛など)
- 泌尿器疾患:頻尿・夜間尿・尿失禁。
- 婦人科疾患:不妊・月経不順・更年期障害。
- 腰痛・坐骨神経痛:腎虚型の腰痛、足首周囲痛。
- 耳・目の症状:耳鳴り、難聴、視力低下(腎精不足による)。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.16–0.25mm、長さ30–40mm
- 刺入方向と深さ:
- 皮膚に対して直刺、またはやや前方に斜刺。
- 0.3–0.5寸(約10–15mm)を目安。
- 操作:軽い捻鍼で得気を確認。不眠や安神目的では穏やかな刺激、腰痛や泌尿器症状ではやや強めも可。
- 注意点:後脛骨動脈・静脈、脛骨神経に近いため深刺しを避ける。
禁忌・注意
- 動脈拍動部に直接刺入しない。
- 急性の足関節炎・腫脹がある場合は刺鍼を控える。
- 抗凝固薬内服中は出血リスクを考慮。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
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