神門まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:神門(しんもん)
  • 経穴:手の少陰心経(HT7)
  • 英名:Shenmen (HT7)


取穴(位置・取り方)

  • 手首の掌側、手関節横紋の小指側端で、尺側手根屈筋腱の橈側(外側)に取る。
  • 覚え方:手首の横ジワの小指側の端で、少し内寄りの陥凹に指を当てると取れる。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋:尺側手根屈筋の腱の外側。
  • 神経:尺骨神経の枝。
  • 血管:尺骨動脈が近くを走行。


東洋医学的機能(要点)

  • 心神を安定させる(安神作用):不眠、不安、動悸、神経過敏。
  • 心経の実熱を鎮める:心煩・焦燥感の改善。
  • 気血の調和:心胸部の不快感や情緒不安定の調整。
  • 「心」の代表的な要穴であり、精神・循環系に作用する。


臨床応用(不眠・動悸など)

  • 不眠症:寝つきが悪い・中途覚醒に有効。
  • 動悸・不安感:ストレス性・心因性の心症状に用いる。
  • 健忘・集中力低下:心神の安定により改善を図る。
  • 他適応:心胸痛、イライラ、てんかん、情緒不安定。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.12–0.20mm、長さ25–30mm。
  • 刺入方向と深さ:
    • 皮膚に対して直刺または軽い斜刺。
    • 深さ0.3〜0.5寸(約5〜12mm)。
  • 操作:軽い捻鍼や雀啄で響きを確認。精神症状には穏やかな刺激が基本。
  • 保持時間:10〜20分(不眠や動悸にはやや長めに保持することが多い)。
  • 注意点:近くに尺骨動脈があるため、過深刺や強刺激を避ける。


禁忌・注意

  • 尺骨動脈損傷や出血に注意。
  • 強い神経痛様症状が出た場合は直ちに抜鍼。
  • 皮膚炎や感染部位への刺鍼は避ける。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション


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