正営まとめ：効能・取穴・関連症状

名称

• 和名：正営（せいえい）
• 経穴：足の少陽胆経（GB17）
• 英名：Zhengying (GB17)

取穴（位置・取り方）

• 頭部、前髪際から入ること2.5寸。
• 正中線（督脈）から外方2.25寸。
• 目窓（GB16）からさらに後方へ1.5寸進んだ点。

解剖（近接構造）

• 表層：皮膚、皮下組織。
• 筋肉：帽状腱膜。
• 神経：眼神経枝、後頭神経の分枝。
• 血管：眼窩上動脈枝、浅側頭動脈枝。

東洋医学的作用（要点）

• 清頭明目：頭痛、めまい、眼疾患に有効。
• 安神作用：精神不安や焦燥感を鎮める。
• 通絡止痛：経絡の滞りを除き、痛みやしびれを和らげる。

主な適応

• 頭痛（特に前頭部から頭頂部にかけて）。
• めまい、立ちくらみ。
• 眼精疲労、視力減退、流涙。
• 精神不安、不眠、神経症状。

刺鍼（実践上の注意）

• 刺入方向：後方またはやや平刺。
• 刺入深さ：0.3〜0.5寸（約5〜10mm）。
• 灸法：温灸や知熱灸が可能。
• 注意点：頭皮は血管が豊富で出血しやすいため、刺鍼時は止血に留意。

臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

• 正営（GB17）は「頭痛・めまい・精神不安」に効果的です。
• 頭痛・偏頭痛：目窓（GB16）、風池（GB20）、合谷（LI4）と組み合わせると有効。
• 眼精疲労：攅竹（BL2）、陽白（GB14）、承泣（ST1）と合わせて視力低下・疲労回復。
• めまい・立ちくらみ：百会（GV20）、太谿（KI3）、太衝（LR3）とあわせて頭部の気血を調整。
• 精神不安・不眠：神庭（GV24）、安眠（EX-HN16）、神門（HT7）と併用して鎮静・安神効果を強める。
• 特に「頭痛＋めまい」「眼精疲労と精神的緊張が合併する症例」で臨床的価値が高い経穴です。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。