名称
- 和名:安眠(あんみん)
- 経穴:経外奇穴(頭頸部)
- 英名:Anmian (EX-HN16)
- 由来:精神を安定させ、眠りを得る目的で用いられるため「安眠」と名付けられた。
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 皮膚・皮下組織。
- 筋肉:胸鎖乳突筋の後縁部。
- 神経:小後頭神経、大耳介神経の枝。
- 血管:後耳介動静脈分枝。
東洋医学的機能
- 安神寧心:心神を安定させ、不安や緊張を鎮める。
- 清心益気:精神疲労を和らげ、安眠を促すとされる。
- 調和陰陽:陰陽の不調を整えることで、睡眠障害を改善を図る。
古典的応用例
- 『鍼灸資生経』:安眠の名の通り、不眠に有効と記載。
- 『鍼灸聚英』:健忘・心煩・頭痛・めまいにも応用されるとする。
- 『経外奇穴彙編』:精神不安、神経衰弱、不眠症に広く用いるとされる。
刺鍼法(参考・古典的記載)
- 刺入方向:やや前方へ向けて斜刺。
- 刺入深度:0.3〜0.5寸程度。
- 灸法:不眠や頭痛の慢性症状に対して灸頭鍼や間接灸を用いることがある。
※古典記載を教育・研究目的でまとめています。実際の施術は必ず有資格者が行ってください。
禁忌・注意
- 深刺は神経や血管を刺激する可能性があるため注意が必要。
- 急性炎症や感染症のある場合は避ける。
臨床のコツ・組み合わせ
- 不眠症:神門(HT7)、三陰交(SP6)、太谿(KI3)と併用し、心腎陰陽を調和させる。
- 精神不安・心煩:内関(PC6)、印堂(EX-HN3)、百会(GV20)とあわせて安神作用を強める。
- 頭痛・めまい:風池(GB20)、太陽(EX-HN5)、合谷(LI4)と配穴する。
- 神経衰弱:気海(CV6)、足三里(ST36)、膻中(CV17)と組み合わせて気血を補い、体力回復を図る。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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