名称
- 和名:頭臨泣(あたまりんきゅう)
- 経穴:足の少陽胆経(GB15)
- 英名:Toulinqi (GB15)
取穴(位置・取り方)
- 前頭部、瞳孔線上。
- 前髪際から入ること0.5寸、神庭(GV24)から外方2.25寸に取る。
- 眉間の中央から垂直に上がり、前髪際で2.25寸外方の点。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:前頭筋。
- 神経:眼神経(V1)前枝、顔面神経前頭枝。
- 血管:眼窩上動脈、浅側頭動脈の枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭目:頭痛、めまい、眼疾患に有効。
- 安神・鎮静:精神不安や不眠に用いられる。
- 通竅:鼻塞、流涙など感覚器症状にも応用。
主な適応
- 頭痛(前頭部・偏頭痛)。
- 眼疾患(充血、流涙、眼精疲労)。
- 鼻炎、鼻閉、花粉症。
- 精神不安、不眠、ヒステリー。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:後方へ向けて平刺。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(5〜10mm程度)。
- 灸法:温灸、棒灸可。
- 注意点:眼窩上神経や動脈が近いため深刺を避ける。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 頭臨泣(GB15)は「頭痛・眼疾患・鼻症状」の三大応用が特徴です。
- 頭痛・偏頭痛:太陽(EX-HN5)、風池(GB20)と組み合わせ、前頭部〜側頭部の痛みに有効。
- 眼疾患:睛明(BL1)、攅竹(BL2)、太陽(EX-HN5)と併用して眼精疲労や流涙を改善。
- 鼻閉・花粉症:印堂(EX-HN3)、迎香(LI20)、上星(GV23)と組み合わせて通鼻作用を強める。
- 精神安定:神庭(GV24)、安眠(EX-HN16)、神門(HT7)をあわせて不眠や焦燥を鎮める。
- 特に眼精疲労や鼻症状を伴う頭痛患者には重要な選穴となります。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
0 件のコメント:
コメントを投稿