侠谿まとめ：効能・取穴・関連症状

名称

• 和名：侠谿（きょうけい）
• 経穴：足の少陽胆経（GB43）、滎穴、水穴
• 英名：Xiaxi (GB43)

取穴（位置・取り方）

• 足背、第4趾と第5趾の間、みずかきの後縁に取る。
• 第4・第5趾の基節骨間の後方に小さな陥凹を探して取穴する。

解剖（近接構造）

• 表層：皮膚、皮下組織。
• 筋肉・腱：小趾外転筋腱、骨間筋。
• 神経：足背指神経の枝。
• 血管：足背動脈の枝、足背静脈網。

東洋医学的機能（要点・古典的記載）

• 清熱瀉火：頭部や目の充血・熱を鎮める目的で用いられた。
• 疏肝理気：肝胆経の気滞を調整し、鬱を解消するとされた。
• 通絡止痛：経絡の滞りを通し、痛みを緩和するために応用された。

古典的応用例

• 頭痛・偏頭痛：特に側頭部の痛みに対して用いられ、有効とされた。
• 目赤・目痛：充血や炎症、光を嫌う症状に改善を図る目的で選穴された。
• 耳鳴・難聴：耳疾患に対して配穴された。
• 胸脇部の張り・痛み：肝胆経の流注上の症状に応用された。

刺鍼法（古典的記載・参考）

• 刺入方法：浅刺 0.3〜0.5寸。
• 古典的記載：清熱・疏風の目的で浅く刺す方法が伝えられている。
• 灸法：慢性的な目疾患や頭痛に灸を行うこともあった。

※本記事は古典文献を基にした教育的まとめであり、現代医療の効果を保証するものではありません。実際の施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。

禁忌・注意（参考）

• 皮膚が薄く敏感な部位のため、刺激量は控えめにする。
• 深刺や過度の瀉法は避ける。

臨床のコツ・組み合わせ（古典的視点）

• 侠谿（GB43）は胆経の滎穴（水穴）であり、清熱や鎮痛の目的で多用された。
• 偏頭痛：風池（GB20）、合谷（LI4）と併用して頭痛の改善を図った。
• 目赤・目痛：光明（GB37）、風池（GB20）と組み合わせて眼症状に応用された。
• 耳鳴・難聴：翳風（TE17）、聴会（GB2）とあわせて用いられた。
• 胸脇部の張り：太衝（LV3）、陽陵泉（GB34）と組み合わせて応用された。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。