名称
- 和名:頷厭(がんえん)
- 経穴:足の少陽胆経(GB4)
- 英名:Hanyan (GB4)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:側頭筋。
- 神経:耳介側頭神経、顔面神経側頭枝。
- 血管:側頭浅動脈・静脈。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:目の充血、頭目不清、眩暈に有効。
- 疏風止痛:こめかみから頭頂にかけての偏頭痛・側頭痛に応用。
- 通経活絡:経絡を通じさせ、顔面神経麻痺や口眼歪斜に用いる。
主な適応
- 偏頭痛、側頭部の頭痛。
- 目の充血、視力低下、眩暈。
- 顔面神経麻痺、口角のひきつれ。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:平刺または斜刺で前後に向ける。
- 刺入深さ:0.5〜1.0寸(約10〜20mm)。
- 灸法:温灸・知熱灸を応用可能だが、頭髪部のため施術には配慮が必要。
- 注意点:血管が比較的豊富な部位のため、出血や皮下出血に注意する。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 頷厭(GB4)は主に「側頭部の頭痛・片頭痛」に応用される経穴です。
- 偏頭痛・側頭痛:太陽(EX-HN5)、率谷(GB8)、風池(GB20)と組み合わせる。
- 眼症状を伴う頭痛:陽白(GB14)、瞳子髎(GB1)とあわせ、清頭明目の作用を強める。
- 顔面神経麻痺:翳風(TE17)、地倉(ST4)、頬車(ST6)と組み合わせる。
- 頭痛の発作点として圧痛が出やすく、片頭痛の急性期にも刺鍼が応用される経穴です。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

0 件のコメント:
コメントを投稿