大椎まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:大椎(だいつい)
  • 経穴:督脈(GV14)
  • 英名:Dazhui (GV14)


取穴(位置・取り方)

  • 第7頸椎棘突起下の陥凹部に取穴。
  • うつむき姿勢で首を前屈すると、第7頸椎が最も大きく突出して触知できる。
  • その直下の陥凹が大椎。


解剖(近接構造)

  • 皮下には棘上靱帯。
  • 深部には脊柱管があり、脊髄・硬膜が走行するため深刺は禁忌。
  • 周囲には項靱帯・僧帽筋・棘筋群が付着する。


東洋医学的機能(要点)

  • 清熱解表:風邪・発熱・悪寒に用いる。
  • 疏風散寒:首肩こりや頭痛に適応。
  • 通陽益気:陽気を振興し、体力を回復させる。
  • 精神安定:のぼせや自律神経症状の調整。


臨床応用(関連症状)

  • 感冒症状:悪寒・発熱・咽頭痛。
  • 首肩こり:僧帽筋の緊張緩和。
  • 頭痛・めまい・耳鳴り
  • 自律神経失調:のぼせ・不眠・倦怠感。
  • 癲癇・精神不安の補助治療。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.16–0.25mm、長さ30–40mm
  • 刺入方向と深さ
    • 斜刺・平刺:後方または下方へ0.3–0.5寸(約5–15mm)。
    • 深刺は脊髄損傷の危険があるため絶対に避ける。
  • 操作:軽く捻鍼・雀啄。感冒時は瀉法、虚弱体質には補法を用いる。
  • 保持時間:10–15分。
  • 灸の使用:悪寒・冷えの強い風邪や頑固な首肩こりには温灸が有効。


禁忌・注意

  • 深刺は禁忌(脊髄・脊柱管損傷の危険)。
  • 炎症・高熱の時には強刺激を避ける。
  • 頸部皮膚疾患がある場合は灸を控える。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

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