名称
- 和名:懸釐(けんり)
- 経穴:足の少陽胆経(GB6)
- 英名:Xuanli (GB6)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:側頭筋。
- 神経:耳介側頭神経、顔面神経の側頭枝。
- 血管:側頭浅動脈・静脈。
東洋医学的作用(要点)
- 疏風止痛:こめかみから側頭部の頭痛に有効。
- 清頭明目:眩暈や眼の充血・疲労を改善。
- 通経活絡:顔面部の麻痺や痙攣にも応用。
主な適応
- 偏頭痛、側頭部痛。
- 眩暈、眼精疲労、眼痛。
- 顔面神経麻痺、三叉神経痛。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:平刺または斜刺で前後に向ける。
- 刺入深さ:0.5〜1.0寸(約10〜20mm)。
- 灸法:直接灸は不向き。温灸・棒灸などで補助的に使用する。
- 注意点:血管の豊富な部位であるため出血に注意し、施鍼後は圧迫止血を丁寧に行う。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 懸釐(GB6)は、側頭部痛・片頭痛に頻用される経穴です。
- 頭痛・片頭痛:頷厭(GB4)、懸顱(GB5)、懸顱(GB7)、率谷(GB8)との組み合わせで効果的。
- 眼症状(疲労・充血・眩暈):瞳子髎(GB1)、陽白(GB14)、風池(GB20)との配穴が有効。
- 顔面神経麻痺:翳風(TE17)、地倉(ST4)、頬車(ST6)との併用で経絡を開きやすい。
- 特に「胆経の側頭部ライン(GB4〜GB8)」は片頭痛の治療に重要で、複数の穴を組み合わせて使用するのが臨床的特徴です。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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