名称
- 和名:陽交(ようこう)
- 経穴:足の少陽胆経(GB35)、陽維脈の郄穴
- 英名:Yangjiao (GB35)
取穴(位置・取り方)
- 下腿外側、腓骨の後縁、外果尖の上方7寸に取る。
- 外丘(GB36)の後方で、腓骨の後縁に位置する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:長腓骨筋、長趾伸筋。
- 神経:浅腓骨神経・腓腹神経の枝。
- 血管:腓骨動脈の枝。
東洋医学的機能(要点・古典的記載)
- 通経活絡:経絡を通じさせ、疼痛や痺れの改善を図る。
- 安神作用:精神不安や多夢に対して応用された。
- 調和陽維脈:陽維脈を調整し、全身の陽気のバランスを整える目的で用いられた。
古典的応用例
- 下肢の痺れ・疼痛:特に腓骨神経領域に関連する不調に対して選穴された。
- 頭痛・眩暈:陽維脈の郄穴として、全身の陽気を調整するために用いられた。
- 精神不安・不眠:心神の乱れに関連する症状に応用された。
- 脇肋部の張痛:胆経・陽維脈の走行に沿った不快感に用いられた。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方法:直刺 0.5〜0.8寸。
- 古典的記載:下肢痛・眩暈・精神不安などに応急的に用いられるとされる。
- 灸法:虚弱や慢性症状に対して灸が行われることもあった。
※本記事は古典文献を基にした教育的まとめであり、現代医療の効果を保証するものではありません。実際の施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。
禁忌・注意(参考)
- 下腿外側で神経が比較的浅い部位にあるため、強い刺激を避ける。
- 虚弱者や高齢者には刺激量を控えめにする。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 陽交(GB35)は陽維脈の郄穴であり、胆経だけでなく陽維脈の病証にも応用された。
- 下肢の痺れ・痛み:陽陵泉(GB34)、足三里(ST36)と組み合わせて調整を図る。
- 眩暈・頭痛:風池(GB20)、合谷(LI4)と併用された。
- 精神不安・不眠:神門(HT7)、内関(PC6)とあわせて安神を図るとされた。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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