名称
- 和名:脳空(のうくう)
- 経穴:足の少陽胆経(GB19)
- 英名:Naokong (GB19)
取穴(位置・取り方)
- 後頭部、外後頭隆起の上縁から上方2.25寸。
- 正中線(督脈)から外方2.25寸。
- 承霊(GB18)の後方に続く経穴で、脳戸(GV17)とほぼ同じ高さに位置。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:帽状腱膜。
- 神経:大後頭神経、小後頭神経の枝。
- 血管:後頭動脈枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:頭部の気血の流れを調整し、頭痛・めまい・眼疾患を和らげる。
- 安神益智:精神不安、不眠、癲癇発作など神経系の不調に応用。
- 通絡止痛:後頭部・項部の痛みを鎮める。
主な適応
- 後頭部痛、偏頭痛。
- めまい、立ちくらみ。
- てんかん発作、痙攣。
- 不眠、精神不安、神経衰弱。
- 視覚異常、眼精疲労。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:平刺または後頭部に沿って斜刺。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(約5〜10mm)。
- 灸法:温灸、知熱灸が可能。
- 注意点:頭皮は血管が豊富で出血しやすいので、刺鍼後は止血を丁寧に行う。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 脳空(GB19)は「後頭部痛・神経症状」に応用される重要経穴です。
- 後頭部頭痛・片頭痛:風池(GB20)、天柱(BL10)、合谷(LI4)と組み合わせる。
- めまい・立ちくらみ:百会(GV20)、太谿(KI3)、太衝(LR3)と併用し気血を補う。
- 癲癇・痙攣:GV16(風府)、百会(GV20)、四神聡(EX-HN1)と組み合わせる。
- 不眠・精神不安:神門(HT7)、内関(PC6)、安眠(EX-HN16)と一緒に用いる。
- 特に「後頭部痛+めまい」「神経症状を伴う不眠」に適応されやすい経穴です。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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