名称
- 和名:石関(せきかん)
- 経穴:足の少陰腎経(KI18)
- 英名:Shiguan (KI18)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:腹直筋。
- 神経:第8肋間神経の皮枝・筋枝。
- 血管:上腹壁動脈・静脈。
- 深部:腹膜、さらに小腸。
東洋医学的作用(要点)
- 調中理気:中焦の気機を整えて、胃腸の機能を調和する。
- 和胃止痛:胃痛や心下の不快感に有効。
- 補腎安神:腎経の要穴として、腎気を補い精神を安定させる作用がある。
主な適応
- 胃痛、胃もたれ、悪心、嘔吐。
- 下痢や便秘などの消化器症状。
- 腹部膨満、腸鳴。
- 婦人科系症状(月経不調、生理痛)。
- ストレス性胃腸障害。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:直刺。
- 刺入深さ:0.5〜1寸(約10〜25mm)。
- 灸法:温灸・知熱灸が有効。冷えによる胃腸障害や婦人科疾患に適応。
- 注意点:深刺により腹腔内臓器を損傷する危険があるため、慎重に行う。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 石関(KI18)は、腎経が腹部を上行するライン上にあり、中焦の調整に優れた作用を持ちます。
- 胃痛・消化不良には、中脘(CV12)、梁門(ST21)、足三里(ST36)と併用することで効果的。
- 便秘・下痢には、天枢(ST25)、大巨(ST27)、肓兪(KI16)と組み合わせる。
- 婦人科疾患には、関元(CV4)、気海(CV6)、三陰交(SP6)、帰来(ST29)とともに応用される。
- ストレス性の胃腸障害には、内関(PC6)、神門(HT7)とあわせて心身を安定させる。
- 同じ腎経の商曲(KI17)、陰都(KI19)とあわせて使用することで、腹部全体の気機を調整しやすいのが特徴です。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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