臨床テーマまとめ(全身調整:郄穴・八脈交会穴配穴)

テーマ

  • 郄穴・八脈交会穴配穴
  • 対象:急性疾患・痛みの調整、奇経を介した全身のバランス調整。
  • 主な使用法:
    • 郄穴: 急性の痛み・出血・炎症に即効性。
    • 八脈交会穴: 奇経(任脈・督脈・衝脈など)を利用して全身調整。


取穴(位置の確認)

  • 郄穴: 各経に1穴(例:孔最(LU6)、温溜(LI7)、地機(SP8)、金門(BL63)、水泉(KI5))。
  • 八脈交会穴:
    • 列缺(LU7)照海(KI6):任脈を通じて婦人科疾患・咽喉疾患に。
    • 後谿(SI3)-申脈(BL62):督脈を通じて脊柱・神経症状に。
    • 公孫(SP4)-内関(PC6):衝脈を通じて消化器・心胸部症状に。
    • 外関(TE5)-足臨泣(GB41):帯脈を通じて側腹部痛・下肢疾患に。


施術法(鍼と灸の使い分け)

    • 郄穴:直刺0.5〜1寸。急性痛・出血・炎症に即効性。
    • 八脈交会穴:左右ペアで取穴し、奇経の調整を行う。
    • 八脈交会穴:慢性疾患や虚証に温灸を併用。
    • 郄穴:虚証や冷えを伴う急性疾患に補助的に使用。


臨床応用と効果

  • 郄穴: 急性腰痛、ぎっくり腰、捻挫、急性頭痛、月経困難症など即効性が必要な症状。
  • 八脈交会穴:
    • 任脈:婦人科疾患、呼吸器疾患。
    • 督脈:脊柱痛、神経疾患、不眠。
    • 衝脈:消化器・循環器・精神症状。
    • 帯脈:下腹部痛、下肢のだるさ、婦人科疾患。
  • 効果: 急性期から慢性期まで幅広く適応し、即効性と全身調整の両面を兼ね備える。


禁忌・注意

  • 郄穴は急性期以外では過刺激を避ける。
  • 八脈交会穴は左右同時に用いるため、虚弱者では刺激量を調整。
  • 妊婦への任脈・衝脈刺激は注意(流産リスク)。


臨床のコツ・コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

0 件のコメント:

コメントを投稿