名称
- 和名:絲竹空(しちくくう)
- 経穴:手の少陽三焦経(TE23)
- 英名:Sizhukong (TE23)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:眼輪筋。
- 神経:顔面神経の側頭枝、眼窩上神経(眼神経分枝)。
- 血管:眼窩上動脈・静脈。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:頭部の熱を鎮め、目の働きを改善する。
- 止痛:側頭部や眼周囲の痛みを和らげる。
- 通絡:経絡の通りを良くして眼精疲労やまぶたのけいれんを改善する。
主な適応
- 頭痛(特に側頭部や眼周囲の痛み)。
- 眼精疲労、充血、視力低下。
- まぶたのけいれん、眼瞼下垂。
- 顔面神経麻痺。
- 目の周囲の腫れやむくみ。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:皮膚に沿って眉の外側方向へ水平に刺入。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(約5〜10mm)。眼球方向への深刺は禁忌。
- 灸法:灸はあまり行わないが、眼精疲労に知熱灸を軽く応用する場合もある。
- 注意点:眼窩に近いため、刺鍼方向を誤ると危険。必ず骨に沿って刺す。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 絲竹空(TE23)は目の外側と眉の終点に位置するため、眼疾患・頭痛に広く用いられます。
- 眼精疲労や視力低下には、睛明(BL1)、攅竹(BL2)、瞳子髎(GB1)と併用。
- 側頭部の頭痛・偏頭痛では、太陽(EX-HN5)、率谷(GB8)、風池(GB20)とあわせると効果的。
- 顔面神経麻痺には、地倉(ST4)、頬車(ST6)、翳風(TE17)とあわせることで局所の回復を促す。
- また、目の充血や腫れには、合谷(LI4)、太衝(LR3)と併用すると気血のめぐりを整え、炎症を鎮めやすくなります。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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