下廉まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:下廉(げれん)
  • 経穴:手の陽明大腸経(LI8)
  • 英名:Xialian (LI8)


取穴(位置・取り方)

  • 前腕後外側、陽谿(LI5)曲池(LI11)を結ぶ線上。
  • 肘窩横紋の下方4寸、曲池(LI11)と手関節背側横紋を結んだ線を等分して取る。
  • 前腕外側の橈骨と尺骨の間、橈側に位置する。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:長橈側手根伸筋、指伸筋、短橈側手根伸筋。
  • 神経・血管:橈神経浅枝、橈動脈の分枝が近接。


東洋医学的機能(要点)

  • 腸を整える:大腸経に属し、便秘・下痢・腹痛に応用される。
  • 通経活絡:前腕や肘の痛み、しびれの治療に使われる。
  • 和胃作用:胃腸機能を調整し、消化不良にも応用。


臨床応用(消化器・四肢症状を中心に)

  • 消化器疾患:便秘、下痢、腹痛、腸鳴。
  • 胃腸虚弱:食欲不振、消化不良。
  • 上肢疾患:前腕痛、肘関節痛、手のしびれ。
  • 全身症状:時に頭痛や眩暈の補助穴としても用いられる。


刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.16–0.25mm、長さ30–40mm。
  • 刺入方向と深さ(初心者向け)
    • 直刺で0.5–1寸(約10–20mm)
    • 橈骨側に注意しつつ、筋間を意識して刺入。
  • 保持時間:10–15分。
  • 灸法:お灸も可能で、慢性の消化器疾患や虚弱体質に有効。


禁忌・注意

  • 橈神経浅枝に近いため、強い響きや電撃痛を感じた場合は抜鍼。
  • 過度の深刺は避け、浅めで安定した刺激を意識する。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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