名称
- 和名:譩譆(いき)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL45)
- 英名:Yixi (BL45)
取穴(位置・取り方)
- 第6胸椎棘突起の下縁(大椎から数えて第6)と同じ高さで、後正中線から外方3寸に取る。
- 肩甲骨内側縁よりやや内方、肩甲間部の高さに位置する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:僧帽筋、菱形筋。
- 神経:肋間神経後枝。
- 血管:肋間動脈背枝。
東洋医学的作用(要点)
- 肺気の調整:咳嗽、喘息、呼吸困難を改善する。
- 気道を清める:痰の多い咳や気道閉塞感に有効。
- 精神安定:胸中の鬱滞を除き、情志の安定を助ける。
主な適応
- 咳嗽、気管支炎、喘息。
- 胸痛、胸部膨満感。
- 肩背部のこわばり、肩甲間部痛。
- 不眠や情志不安などの心因性症状。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:内方またはやや斜め内下方。
- 刺入深さ:0.5〜0.8寸(約10〜20mm)。
- 灸法:温灸や知熱灸も可。慢性の咳や喘息に適応。
- 注意点:深刺は肺を損傷する恐れがあるため、特にやせ型の人には注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 譩譆(BL45)は「肺気を調える」点として呼吸器疾患に広く用いられます。
- 咳嗽や喘息では、肺兪(BL13)、尺沢(LU5)、太淵(LU9)と併用するのが有効です。
- 胸痛や胸部膨満には、膻中(CV17)、期門(LR14)と組み合わせて気滞を解消します。
- 精神不安や不眠では、心兪(BL15)、神門(HT7)を加えて心肺気血の調和を図るとよいでしょう。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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