名称
- 和名:衝陽(しょうよう)
- 経穴:足の陽明胃経(ST42)
- 英名:Chongyang (ST42)
取穴(位置・取り方)
- 足背、第二・第三中足骨間、中足骨基底部付近。
- 足背動脈の拍動部に取る。
- 足背のやや中央よりで、解谿(ST41)から指2寸ほど足趾側に下がった部位。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:短趾伸筋の起始部。
- 血管:足背動脈の拍動部。
- 神経:深腓骨神経。
東洋医学的機能(要点)
- 胃経の原穴:胃気を調整し、脾胃の不調を整える。
- 健脾和胃:消化器系症状(胃痛・嘔吐・下痢など)に有効。
- 通絡止痛:足背痛や顔面痛に応用。
臨床応用(例)
- 胃腸疾患:胃痛・嘔吐・消化不良・下痢。
- 顔面神経麻痺:胃経上の原穴として顔面部の症状に応用。
- 足背部痛:関節炎やリウマチによる足背の腫脹・疼痛。
- 精神面:胃気不和による不安・気滞にも応用される。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.16~0.25mm、長さ30mm程度。
- 刺入方向と深さ:
- 直刺または斜刺 0.3~0.5寸(約10~15mm)。
- 動脈が直下にあるため、深刺は避ける。
- 保持時間:10~15分。
- 灸法:慢性胃腸疾患や虚弱体質には温灸が有効。
禁忌・注意
- 足背動脈の拍動部であるため、深刺・過度な圧迫は避ける。
- 強い炎症や外傷のある部位では施術を控える。
臨床のコツ・コンビネーション
- 胃痛・消化不良:衝陽(ST42)+足三里(ST36)+中脘(CV12)。
- 下痢:衝陽(ST42)+天枢(ST25)+陰陵泉(SP9)。
- 顔面麻痺:衝陽(ST42)+地倉(ST4)+頬車(ST6)+合谷(LI4)。
- 足背痛:衝陽(ST42)+解谿(ST41)+商丘(SP5)。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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