名称
- 和名:解谿(かいけい)
- 経穴:足の陽明胃経(ST41)
- 英名:Jiexi (ST41)
取穴(位置・取り方)
- 足関節前面、足背の中央、長母趾伸筋腱と長趾伸筋腱の間で、足関節の横紋上に取る。
- 足首を背屈させると腱が浮き出て触知しやすい。
- 足陽明胃経の経火穴にあたり、全身の気機調整に用いられる。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:長母趾伸筋腱・長趾伸筋腱の間。
- 血管:前脛骨動脈・前脛骨静脈。
- 神経:深腓骨神経。
東洋医学的機能(要点)
- 経火穴:胃経の火穴として、熱症や炎症性の疾患に応用。
- 清熱作用:頭痛、顔面紅潮、口渇、咽喉腫痛に有効。
- 関節・経脈調整:足関節痛、下肢の循環障害に応用。
- 心神安定:不眠や精神不安にも適応されることがある。
臨床応用(例)
- 消化器症状:胃炎、胃痛、口渇、嘔吐。
- 頭頸部症状:頭痛、めまい、咽頭炎。
- 運動器:足関節捻挫、関節痛。
- 精神神経:不眠、神経過敏。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.20~0.25mm、長さ30~40mm。
- 刺入方向と深さ:
- 直刺 0.3~0.5寸(約10~15mm)。
- 深刺は血管・神経へのリスクがあるため注意。
- 保持時間:10~15分。
- 灸法:慢性的な胃腸症状や冷えによる足関節痛に有効。
禁忌・注意
- 深刺により前脛骨動脈や深腓骨神経を損傷する恐れがある。
- 腫脹や炎症がある場合は刺鍼を避け、灸を選択する。
臨床のコツ・コンビネーション
- 胃痛・胃炎:解谿(ST41)+足三里(ST36)+中脘(CV12)。
- 頭痛・咽喉腫痛:解谿(ST41)+内庭(ST44)+合谷(LI4)。
- 足関節痛:解谿(ST41)+崑崙(BL60)+丘墟(GB40)。
- 不眠・神経症状:解谿(ST41)+神門(HT7)+三陰交(SP6)。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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