彧中まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:彧中(いくちゅう)
  • 経穴:足の少陰腎経(KI26)
  • 英名:Yuzhong (KI26)


取穴(位置・取り方)

  • 胸部、第1肋間、前正中線(CVライン)の外方2寸に取る。
  • 鎖骨のやや下方、第1肋間の陥凹部で、前正中線から外方2寸の位置。
  • 胸骨縁と乳頭線の中間あたりを目安に探すと取りやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋肉:大胸筋、小胸筋、第1肋間筋。
  • 神経:肋間神経の前皮枝。
  • 血管:肋間動脈・静脈。
  • 深部:胸膜腔(肺尖部に近接)。


東洋医学的作用(要点)

  • 宣肺利気:肺気を通じさせ、胸中の気滞を解消する。
  • 寛胸理気:胸のつかえ、胸満を和らげる。
  • 止咳平喘:咳嗽・喘息・呼吸困難を鎮める。
  • 安神:胸悶感からくる不安や不眠に用いられる。


主な適応

  • 咳嗽、喘息、呼吸困難。
  • 胸痛、胸部圧迫感、胸悶。
  • 心悸、不安、不眠。
  • 咽喉の違和感。


刺鍼(実践上の注意)

  • 刺入方向:外方または斜め下方へ斜刺。
  • 刺入深さ:0.3〜0.5寸(約10〜15mm)。
  • 灸法:知熱灸・温灸を用いると慢性呼吸器疾患に効果的。
  • 注意点:直刺・深刺は肺を損傷する危険があるため厳禁。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション


※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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