テーマ
- 耳鳴り・難聴(加齢性・突発性・ストレスや循環障害による耳症状)
- 対象:中高年、突発性難聴患者、メニエール傾向、ストレス・頸肩こりに伴う耳症状
- 主な使用経穴: 聴宮(SI19)、 聴会(GB2)、 翳風(TE17)、 風池(GB20)、 合谷(LI4)、 太谿(KI3)、 太衝(LR3)
取穴(位置の確認)
- 聴宮(SI19):耳珠の前方、口を開けると陥凹する部。
- 聴会(GB2):耳珠切痕の直下、下顎関節突起の前方の陥凹部。
- 翳風(TE17):耳たぶの後方、乳様突起と下顎骨角の間の陥凹部。
- 風池(GB20):後頭部、胸鎖乳突筋と僧帽筋の上縁間の陥凹部。
- 合谷(LI4):手背、第1・第2中手骨の間の陥凹部。
- 太谿(KI3):内果後方、アキレス腱前の陥凹部。
- 太衝(LR3):足背、第1・第2中足骨間の陥凹部。
施術法(鍼灸の使い分け)
- 鍼: 局所では聴宮(SI19)・聴会(GB2)・翳風(TE17)を軽刺して耳周囲の血流を改善。 全身では 風池(GB20)や 合谷(LI4)を用いて循環・気血調整を行う。
- 灸: 慢性耳鳴りや腎虚傾向には 太谿(KI3)や 太衝(LR3)に温灸を加えると良い。
- 頻度:週2回程度、突発性難聴や急性期は集中して施術し、慢性耳鳴りは長期継続が望ましい。
臨床応用と効果
- 突発性難聴:聴宮(SI19)・翳風(TE17)に加え、風池(GB20)で血流改善。
- 慢性耳鳴り:太谿(KI3)+太衝(LR3)で腎精不足や肝陽亢進に対応。
- ストレス性耳鳴り:合谷(LI4)+太衝(LR3)で自律神経を調整。
- めまい・頭重感を伴う場合:風池(GB20)で頸部循環を促進。
禁忌・注意
- 急性感染性疾患(中耳炎など)の場合は局所施術を避け、耳鼻科受診を優先する。
- 強刺激は逆に耳鳴りを増悪させることがあるため、軽刺激を基本とする。
- 突発性難聴は早期治療が重要であり、鍼灸単独ではなく医師の治療と併用する。
臨床のコツ・コンビネーション
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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