テーマ
- 不安・うつ・ストレス(情緒不安定、気分の落ち込み、緊張、不眠を伴うもの)
- 対象:現代社会のストレス負担が大きい人、うつ傾向、不眠・自律神経失調を訴える人
- 主な使用経穴: 神門(HT7)、 内関(PC6)、 百会(GV20)、 太衝(LR3)、 三陰交(SP6)、 印堂(EX-HN3)
取穴(位置の確認)
- 神門(HT7):手関節横紋上、小指側の端の陥凹部。
- 内関(PC6):前腕前面、手首の横紋から上方2寸、橈側手根屈筋と長掌筋腱の間。
- 百会(GV20):頭頂部、両耳尖を結んだ線の正中。
- 太衝(LR3):足背、第1・第2中足骨間の陥凹部。
- 三陰交(SP6):内果上3寸、脛骨内縁の後方陥凹部。
- 印堂(EX-HN3):両眉の中央。
施術法(鍼灸の使い分け)
- 鍼: 神門(HT7)・ 内関(PC6)で心神安定。 太衝(LR3)・ 三陰交(SP6)で肝脾の調整。 頭部では 百会(GV20)や印堂(EX-HN3)で精神安定を図る。
- 灸: 慢性ストレスや虚弱傾向では 三陰交(SP6)や 内関(PC6)に温灸を補助的に使用。
- 頻度:週1〜2回。不眠や急性ストレス時は集中的に施術。
臨床応用と効果
- 不安・イライラ: 内関(PC6)+ 神門(HT7)で心神を安定させる。
- うつ傾向・気分の落ち込み: 百会(GV20)+ 太衝(LR3)で気血の巡りを改善。
- ストレス性の不眠: 三陰交(SP6)+印堂(EX-HN3)で鎮静効果を高める。
- 自律神経失調: 合谷(LI4)(補助穴)を加えて全身調整。
禁忌・注意
- 重度のうつ病・精神疾患は必ず専門医と連携する。
- 刺激量は少なめにし、特に虚弱体質では過剰刺激を避ける。
- 急性期の強い自殺念慮などには鍼灸単独で対応せず、医療機関での対応を優先する。
臨床のコツ・コンビネーション
- 神門(HT7)+内関(PC6):不安・動悸・精神不安定に。
- 百会(GV20)+印堂(EX-HN3):抑うつ・気分の落ち込みに有効。
- 太衝(LR3)+三陰交(SP6):ストレス性の不眠やPMSに応用可能。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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