臨床テーマまとめ(全身調整:四関穴療法)

テーマ

  • 四関穴療法(Si Guan Therapy)
  • 対象:全身調整、自律神経失調、頭痛・不眠・ストレス性疾患、慢性痛など。
  • 主な使用経穴:合谷(LI4)太衝(LR3)


取穴(位置の確認)

  • 合谷(LI4):手背、第1・第2中手骨の間、中手骨の中点付近の陥凹。
  • 太衝(LR3):足背、第1・第2中足骨間の陥凹部。


施術法(鍼と灸の使い分け)

    • 合谷:直刺0.5〜1寸。全身の気血を調整、鎮痛・清熱作用。
    • 太衝:直刺0.5〜0.8寸。肝気を調和し、精神安定や循環改善。
    • 四関穴療法では左右両側に刺鍼し、合谷+太衝を同時に取るのが特徴。
    • 合谷:知熱灸や温灸で鎮痛作用を補助。
    • 太衝:温灸で肝気の滞りを緩和し、精神的リラックスを促す。
  • 使い分け
    • 急性痛やストレス反応が強い場合:鍼を主体に速効性を重視。
    • 慢性的疲労・虚弱傾向:灸を併用して補益。
    • 全身調整や予防的施術:鍼と灸を組み合わせ、定期的に行う。


臨床応用と効果

  • 合谷:鎮痛作用、解表、免疫調整。頭痛・歯痛・感冒初期などに。
  • 太衝:肝気の疏泄、情緒安定。ストレス、不眠、月経不調などに。
  • 四関穴療法全体:自律神経調整、全身の気血循環促進、痛みやこわばりの緩和。
  • 効果:頭痛・腰痛・肩こり、不眠、不安・イライラ、月経不順、慢性疲労に広く応用。


禁忌・注意

  • 妊娠中の合谷は流産誘発のリスクがあるため原則禁忌。
  • 過度な強刺激は頭痛やめまいを悪化させることがある。
  • 出血傾向のある患者では刺鍼後の止血を徹底。


臨床のコツ・コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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