名称
- 和名:二間(じかん)
- 経穴:手の陽明大腸経(LI2)、滎穴
- 英名:Erjian (LI2)
取穴(位置・取り方)
- 示指の橈側、MP関節前方の陥凹部に取る。
- 軽く指を曲げると関節の前面にくぼみができ、そこが取穴部位。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:第一背側骨間筋の起始部。
- 神経・血管:橈側指神経、橈側指動脈。
東洋医学的機能(要点)
- 清熱瀉火:大腸経の熱を取り去り、咽喉や歯の炎症に効果的。
- 利咽通竅:喉の腫脹や痛みに応用。
- 調腸止瀉:下痢や腹痛に対応。
臨床応用(頭頸部症状・消化器疾患)
- 歯痛や歯肉腫脹には、二間(LI2)を合谷(LI4)、曲池(LI11)と組み合わせ、陽明経の熱を鎮めます。
- 咽喉炎や扁桃炎には、二間(LI2)を少商(LU11)、魚際(LU10)と併用し、咽喉の炎症を和らげます。
- 下痢や腹痛には、二間(LI2)を天枢(ST25)、足三里(ST36)とあわせて用います。
刺鍼法(安全重視)
- 刺入方向と深さ:直刺または斜刺で0.2–0.3寸(約3–7mm)。
- 瀉法:炎症や実熱症状には雀啄や瀉法を用いる。
- 灸法:知熱灸を1~3壮。慢性下痢や冷えを伴う場合に適応。
禁忌・注意
- 関節部位のため深刺は避ける。
- 炎症や感染がある場合は直接灸を控える。
- 過度の瀉法は気血を損なう恐れがあるため注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 歯痛には、二間(LI2)を合谷(LI4)、曲池(LI11)と組み合わせ、陽明経の熱を鎮めるように用います。
- 咽喉痛には、二間(LI2)を少商(LU11)、魚際(LU10)と併用し、咽頭部の炎症を抑える効果を高めます。
- 下痢や腹痛には、二間(LI2)を天枢(ST25)、足三里(ST36)と組み合わせて消化器症状を改善します。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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