名称
- 和名:三間(さんかん)
- 経穴:手の陽明大腸経(LI3)、兪穴
- 英名:Sanjian (LI3)
取穴(位置・取り方)
- 手背、第2中手骨の橈側、MP関節後方の陥凹部に取る。
- 握りこぶしをつくると、第2中手指節関節の後ろにくぼみができ、そこが取穴部位。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:第一背側骨間筋の上。
- 神経・血管:橈側指神経、橈側指動脈が走行。
東洋医学的機能(要点)
- 清熱瀉火:大腸経の実熱を鎮め、咽喉・歯・頭目の熱症状に。
- 通絡止痛:手指や肘関節の痛み・痺れに応用。
- 和腸止瀉:下痢や腹痛を改善。
臨床応用(歯痛・咽喉炎・関節痛など)
- 歯痛や歯肉腫脹には、三間(LI3)を合谷(LI4)、曲池(LI11)と組み合わせ、陽明経の実熱を鎮めます。
- 咽喉痛や扁桃炎には、三間(LI3)を少商(LU11)、魚際(LU10)とあわせ、咽喉部の炎症を和らげます。
- 手や肘の関節痛や痺れには、三間(LI3)を曲池(LI11)、手三里(LI10)と併用し、局所の痛みを鎮めます。
- 下痢や腹痛には、三間(LI3)を天枢(ST25)、足三里(ST36)と組み合わせて腸の働きを整えます。
刺鍼法(安全重視)
- 刺入方向と深さ:直刺または斜刺で0.3–0.5寸(約7–12mm)。
- 瀉法:炎症や実熱症状には雀啄や瀉法が適応。
- 灸法:知熱灸を1~3壮。消化器症状や冷えを伴う場合に有効。
禁忌・注意
- 関節付近のため深刺は避ける。
- 急性炎症部位では直接灸を控える。
- 虚証では過度な瀉法を避ける。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 歯痛には、三間(LI3)を合谷(LI4)、曲池(LI11)とあわせ、炎症性の痛みに有効です。
- 咽喉の腫れや痛みには、三間(LI3)を少商(LU11)、魚際(LU10)と組み合わせ、咽頭部の炎症を鎮めます。
- 手や肘の関節痛には、三間(LI3)を曲池(LI11)、手三里(LI10)と組み合わせて運動器症状を改善します。
- 下痢や腹痛には、三間(LI3)を天枢(ST25)、足三里(ST36)と組み合わせ、消化機能を調整します。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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