至陽まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:至陽(しよう)
- 経穴:督脈(GV9)
- 英名:Zhiyang (GV9)
取穴(位置・取り方)
- 第7胸椎棘突起下縁の陥凹部に取る。
- 肩甲骨の下角の高さとほぼ一致(両肩甲骨下角を結んだ線上)。
- 覚え方:胸椎の「ちょうど真ん中あたり」で、心肺に近い重要穴。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋群。
- 神経:後枝皮神経(胸神経枝)。
- 血管:肋間動脈の枝。
- 深部:胸腔(肺)に近接するため深刺に注意。
東洋医学的機能(要点)
- 清熱泄邪:体内の余分な熱を下げる。
- 胸膈の気機調整:呼吸器・循環器の不調に対応。
- 肝胆・横隔膜との関連:胸脇苦満、黄疸にも応用。
臨床応用(例)
- 咳嗽・喘息:呼吸が苦しいときの調整穴。
- 胸痛・心悸:循環器系の不快感に。
- 黄疸:伝統的に胆経と関わりが深く、黄疸の要穴とされる。
- 胸脇苦満:肝気鬱結やストレス由来の胸部症状。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.18–0.22mm、長さ30–40mm。
- 刺入方向と深さ:
- やや斜刺で0.3–0.5寸(約10–15mm)。
- 直刺は避ける(肺刺傷リスク)。
- 操作:軽度の得気を目安に、強刺激は避ける。
- 保持時間:10–15分。
禁忌・注意
- 深刺は胸腔損傷(気胸)リスクあり。必ず浅刺・斜刺。
- やせ型の患者では特に注意して角度・深さを調整。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
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