承山まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:承山(しょうざん)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL57)
- 英名:Chengshan (BL57)
取穴(位置・取り方)
- 腓腹筋が最も盛り上がる部分(腓腹筋下部の陥凹部)。
- 踵に向かってつま先立ちすると腓腹筋が浮き出て、中央にできる谷に取穴する。
- 覚え方:ふくらはぎの真ん中下方、「こむら返り」が出やすい場所。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:腓腹筋とヒラメ筋の移行部。
- 神経:脛骨神経が近くを走行。
- 血管:後脛骨動脈・腓骨動脈の枝。
東洋医学的機能(要点)
- こむら返り・腓腹筋痙攣:承山の代表的適応。
- 腰下肢痛:坐骨神経痛や下腿後面の経絡痛に用いる。
- 痔疾患:古典では痔疾患治療の要穴として記載。
臨床応用(例)
- 急性こむら返り:発症時に圧迫や刺鍼で速効性を期待。
- 坐骨神経痛:下腿後面〜足底にかけての放散痛に。
- 痔疾患:肛門部の痛み・腫脹感。
- 応用例:腰痛+坐骨神経痛に承山(BL57)+委中(BL40)+合陽(BL55)。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.20–0.24mm、長さ40–60mm。
- 刺入方向と深さ:
- 直刺で0.8–1.2寸(約20–30mm)。
- 腓腹筋が厚い場合はやや深めに調整。
- 操作:軽い響きを足底・下腿に感じさせると鎮痙効果が高まる。
- 保持時間:10–15分。
禁忌・注意
- 深刺で脛骨神経を刺激しすぎると強い放散痛が出るので注意。
- 急性肉離れ時は炎症が強い場合は避ける。
- 妊婦には強刺激を避ける。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
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