経渠まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:経渠(けいきょ)
  • 経穴:手の太陰肺経(LU8)、経金穴
  • 英名:Jingqu (LU8)


取穴(位置・取り方)

  • 手関節前面、手関節掌側横紋の上方1寸、橈骨茎状突起の前方、橈骨動脈の外側に取る。
  • 太淵(LU9)の少し上方、手首の横ジワのすぐ上で脈を感じる部位。
  • 手首を軽く背屈させると取りやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋肉:橈側手根屈筋腱と長母指外転筋腱の近傍。
  • 神経:正中神経掌側枝。
  • 血管:橈骨動脈が直下を走行するため刺鍼注意。


東洋医学的機能(要点)

  • 宣肺止咳:咳嗽、喘息、咽喉不利。
  • 清熱利咽:咽頭痛や扁桃炎に応用。
  • 経気疏通:経絡の滞りを解消し、前腕や手関節の痛みに有効。


臨床応用(呼吸器疾患・咽喉疾患など)



刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ25–30mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 直刺で0.2–0.3寸(約3–7mm)
    • 橈骨動脈を避けてやや外側に浅めに刺入。
  • 保持時間:10–15分。急性症状では軽刺激、慢性症状ではやや長め。
  • 灸法:冷えを伴う咳嗽や虚証では温灸を加えると効果的。


禁忌・注意

  • 橈骨動脈が直下を走行するため深刺を避ける。
  • 動脈拍動を避けて外側に刺鍼すること。
  • 炎症や高熱時には強い灸刺激を控える。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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