霊道まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:霊道(れいどう)
  • 経穴:手の少陰心経(HT4)、経金穴
  • 英名:Lingdao (HT4)


取穴(位置・取り方)

  • 前腕前内側、手関節横紋の上方1.5寸、尺側手根屈筋腱の橈側縁に取る。
  • 神門(HT7)の上方1.5寸に位置する。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 筋肉:尺側手根屈筋、浅指屈筋。
  • 神経:尺骨神経。
  • 血管:尺骨動脈の枝。


東洋医学的機能(要点)

  • 寧心安神:不安、驚悸、健忘、不眠を改善。
  • 通経活絡:腕や手のしびれ・麻痺・疼痛に効果。
  • 調和心気:心気の巡りを整えて動悸や胸悶に対応。


臨床応用(動悸・心神不安・腕の症状など)



刺鍼法(安全重視)

  • 刺入方法:直刺または斜刺、0.3〜0.5寸。
  • 灸法:知熱灸・温灸が可能。不眠や心神不安には温灸を併用するとよい。


禁忌・注意

  • 深刺は避ける。尺骨神経や尺骨動脈を損傷しないよう注意。
  • 急性の炎症や熱症状が強い場合には灸は控える。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 霊道(HT4)は心気の循行を調整する経金穴で、特に動悸・胸悶への応用が中心です。膻中(CV17)内関(PC6)と組み合わせることで、循環改善と安神作用を兼ねられます。
  • 不眠や健忘など心神不安には、霊道(HT4)と神門(HT7)通里(HT5)をセットで使い、心経の流注に沿って安神効果を高めます。
  • 前腕や手の麻痺・しびれには、霊道(HT4)と曲池(LI11)合谷(LI4)の併用が有効で、特に中風後遺症のリハビリに応用されます。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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