名称
- 和名:通里(つうり)
- 経穴:手の少陰心経(HT5)、絡穴
- 英名:Tongli (HT5)
取穴(位置・取り方)
- 前腕前内側、手関節横紋の上方1寸、尺側手根屈筋腱の橈側縁に取る。
- 神門(HT7)の上1寸に位置する。
解剖(近接構造)
東洋医学的機能(要点)
臨床応用(言語障害・心神不安など)
- 脳卒中後の失語や舌の運動障害には、通里(HT5)を瘂門(GV15)、廉泉(CV23)と併用すると有効です。
- 不眠・多夢・健忘など心神不安には、通里(HT5)を神門(HT7)、三陰交(SP6)と組み合わせると安神効果が高まります。
- 心気不足による動悸・胸悶には、通里(HT5)を膻中(CV17)、内関(PC6)と併用します。
- 腕や手のしびれ・麻痺には、通里(HT5)を曲池(LI11)、合谷(LI4)と併用するのが効果的です。
刺鍼法(安全重視)
- 刺入方法:直刺または斜刺、0.3〜0.5寸。
- 灸法:知熱灸・温灸も可能。不眠や心神不安には温灸がよい。
禁忌・注意
- 深刺は避ける。特に尺骨神経や尺骨動脈の損傷に注意。
- 発熱や炎症が強い場合には灸は控える。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 通里(HT5)は言語障害の特効穴であり、脳卒中後の失語や発声障害には、瘂門(GV15)、廉泉(CV23)と組み合わせるのが定石です。
- 心気不足による動悸や胸悶には、通里(HT5)と膻中(CV17)、内関(PC6)を用いると、胸中の気を巡らせて安静を取り戻せます。
- 不眠や健忘など心神不安の症状には、通里(HT5)、神門(HT7)、三陰交(SP6)を組み合わせて心脾両虚を調整します。
- 手のしびれや腕の痛みには、通里(HT5)と曲池(LI11)、合谷(LI4)の組み合わせが有効です。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

0 件のコメント:
コメントを投稿