名称
- 和名:極泉(きょくせん)
- 経穴:手の少陰心経(HT1)
- 英名:Jiquan (HT1)
取穴(位置・取り方)
- 腋窩の中央、腋窩動脈拍動部に取る。
- 肩関節を外転し、腋窩の最深部に指を入れて確認する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:大胸筋、烏口腕筋、小胸筋。
- 神経:腋窩神経、尺骨神経、正中神経、筋皮神経の枝。
- 血管:腋窩動脈・静脈。
- 深部:肺尖部(刺鍼方向に注意が必要)。
東洋医学的機能(要点・古典的記載)
- 通経活絡:上肢の経絡の流れを調え、肩や腕の動きを助けるとされた。
- 寛胸理気:胸中の鬱滞を和らげる目的で用いられた。
- 清心安神:心の不安や動悸、不眠に関連して応用された。
古典的応用例
- 肩関節疾患:肩の痛み、運動制限に応用された。
- 胸部症状:胸の詰まり、動悸、息苦しさに対して選穴された。
- 精神神経症状:不眠や不安感に関連して用いられた。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方法:肩を外転し、腋窩に直刺またはやや斜刺で 0.3〜0.5寸。
- 古典的記載:肩痛・胸満・心悸に応用された。
- 灸法:灸を据える場合もあったが、熱刺激は慎重に行われた。
※本記事は古典文献に基づく教育的まとめであり、現代医療の効果を保証するものではありません。深部に重要臓器があるため、実際の施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。
禁忌・注意(参考)
- 深刺により腋窩動静脈や腕神経叢を損傷する危険がある。
- 刺入方向を誤ると肺尖部を損傷し気胸を起こす恐れがあるため、非常に慎重を要する。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 肩関節疾患:肩髃(LI15)、肩貞(SI9)と合わせて肩関節の運動障害を調整する。
- 胸悶・動悸:内関(PC6)、膻中(CV17)と組み合わせて胸中の鬱滞を和らげる。
- 精神不安・不眠:神門(HT7)、照海(KI6)と併用して安神を図る。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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