テーマ
- 高血圧・動悸(血圧上昇、心悸亢進、不安感など)
- 対象:本態性高血圧、ストレス性高血圧、不整脈に伴う動悸感
- 主な使用経穴: 合谷(LI4)、 内関(PC6)、 百会(GV20)、 心兪(BL15)、 膈兪(BL17)、 風池(GB20)
取穴(位置の確認)
- 合谷(LI4):手背、第1・第2中手骨の間、中点のやや橈側。
- 内関(PC6):前腕掌側、手関節掌側横紋の上2寸、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間。
- 百会(GV20):頭頂部、両耳尖を結ぶ線の正中の交点。
- 心兪(BL15):第5胸椎棘突起下縁の外方1.5寸。
- 膈兪(BL17):第7胸椎棘突起下縁の外方1.5寸。
- 風池(GB20):後頭部、僧帽筋上縁と胸鎖乳突筋外縁の間の陥凹部。
施術法(鍼灸の使い分け)
- 鍼:内関(PC6)、心兪(BL15)、膈兪(BL17)に軽度瀉法。百会(GV20)・風池(GB20)は平補平瀉で自律神経を整える。
- 灸:冷えを伴う動悸や虚証には心兪(BL15)、膈兪(BL17)に温灸を行い、循環を助ける。
- 頻度:急性症状には週2回、慢性の高血圧管理には週1回を目安に継続。
臨床応用と効果
- 高血圧:百会(GV20)+風池(GB20)で頭部血流を調整し、ストレス性の上昇を緩和。
- 動悸・胸悶:内関(PC6)+心兪(BL15)で心拍リズムの安定と不安感軽減。
- ストレス・情緒不安:合谷(LI4)+膈兪(BL17)で気血の流れを整え、精神安定を図る。
- 全身の調整:内関(PC6)を基点とし、頭部・胸部・背部の連携で自律神経を整える。
禁忌・注意
- 高血圧緊急症や重度不整脈は必ず医療機関での治療を優先。
- 強い瀉法は虚証患者には不適。
- 灸は高血圧症例では熱感を与えすぎないよう注意。
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