至陰まとめ:効能・取穴・関連症状
名称
- 和名:至陰(しいん)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL67)
- 英名:Zhiyin (BL67)
取穴(位置・取り方)
- 足の小指外側爪角の角から約0.1寸外側に取る。
- 小指の爪の外側(小趾外側縁)の爪甲基部付近で、押すと敏感な点。
- 覚え方:小指の外側爪の付け根のキワ(爪の角の外側)。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 血管:趾背動脈の枝。
- 神経:腓骨神経浅枝の終枝。
- 深部には重要臓器・大血管はなく、比較的安全な部位。
東洋医学的機能(要点)
- 清頭明目:頭痛、目の充血、めまいに。
- 回陽通経:逆子矯正や分娩異常に。
- 安産促進:胎位矯正や分娩時の補助。
臨床応用(逆子・頭痛・眼疾患など)
- 逆子(胎位不正):妊娠28〜34週での至陰への灸刺激が古くから行われる。
- 分娩遅延:陣痛促進の補助として用いることがある。
- 頭痛・めまい:特に後頭部痛や偏頭痛に。
- 眼疾患:充血・視力障害・疲れ目。
刺鍼法(安全重視)
- 推奨針サイズ:直径0.14–0.20mm、長さ15–25mm。
- 刺入方向と深さ:爪角外側に対して直刺、または皮膚に沿って斜刺。
深さは0.1–0.2寸(約2–5mm)程度。
- 操作:得気を求めすぎず軽刺激でよい。逆子矯正には灸法(棒灸・知熱灸)が第一選択。
- 保持時間:灸は10–15分/日を連続して行うことが多い。
禁忌・注意
- 妊娠初期・中期の不用意な刺激は避ける(子宮収縮を招く可能性)。
- 灸痕灸では熱傷に注意。通常は棒灸や温灸器を使用。
- 強い鍼刺激よりも灸を主体に用いることが多い。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
0 件のコメント:
コメントを投稿