臨床テーマまとめ(逆子矯正)

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取穴(位置の確認)

  • 至陰(BL67):足の小指外側爪角の角から約0.1寸外側。
  • 三陰交(SP6):内果の最突出部から上方に約3寸(指4本分)、脛骨内縁の後方陥凹部。


施灸法(基本手順)

  • 方法:棒灸または温灸器で局所を温める。
  • 至陰:両足の至陰に各10〜15分間、温熱感が得られるまで施灸。
  • 三陰交:両足の三陰交に各10〜15分間施灸。
  • 頻度:1日1回、連日または隔日で行う。
    臨床報告では5〜10回程度で効果が見られることが多い。
  • 姿勢:仰臥位または側臥位。灸中はリラックスさせる。


臨床応用と効果

  • 逆子矯正:至陰灸は胎動を促し、胎児の回転を助けるとされる。
  • 三陰交の併用:骨盤内の気血を調整し、子宮収縮を和らげる効果を補う。
  • エビデンス:国内外でRCT(ランダム化比較試験)が行われ、一定の有効率が報告されている。


禁忌・注意

  • 妊娠初期は禁忌(流産リスクのため)。
  • 灸痕灸は避ける:温灸・棒灸が安全。
  • 高リスク妊娠(前置胎盤、切迫早産、子宮奇形など)では使用せず、必ず医師と連携。
  • 灸後に強い張り・出血などが出た場合は直ちに中止し医療機関受診。


臨床のコツ・コンビネーション

  • 至陰+三陰交の組み合わせが基本。
  • 併用例:大椎(GV14)関元(CV4)を軽く温めて全身調整を加える。
  • 患者指導:自宅灸(棒灸・温灸器)を指導すると継続しやすい。

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