臨床テーマまとめ(不眠)

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取穴(位置の確認)

  • 神門(HT7):手関節掌側、小指側手根屈筋腱の橈側陥凹部。
  • 内関(PC6):手関節掌側横紋から上方2寸、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間。
  • 百会(GV20):頭頂部、両耳尖を結んだ線の正中上。
  • 三陰交(SP6):内果上縁から3寸上、脛骨内縁後方の陥凹部。


施術法(基本手順)

  • :各経穴に0.3〜0.5寸(約10〜15 mm)程度の浅刺。鎮静目的で刺激は軽め。
  • :神門・三陰交に温灸を併用すると安心感が増す。
  • 頻度:週1〜2回程度。慢性例は2〜3ヶ月の継続が望ましい。


臨床応用と効果

  • 神門:心を安定させ、不安・緊張を和らげる。
  • 内関:胸中の気を調和し、自律神経を安定。
  • 百会:脳を鎮静し、精神を安らげる。
  • 三陰交:気血を整え、全身の安眠環境を補助。
  • 効果:入眠改善、中途覚醒の減少、ストレス緩和、精神的安定。


禁忌・注意

  • 不眠の背景にうつ病・不安障害・閉塞性睡眠時無呼吸症候群などがある場合は必ず医療機関と連携。
  • 刺鍼は軽刺激を原則とし、強刺激は交感神経を興奮させ逆効果になることがある。
  • 妊婦は三陰交の深刺を避ける。


臨床のコツ・コンビネーション

  • 神門内関:心の不安や動悸を伴う不眠に。
  • 百会三陰交:精神疲労・更年期障害に伴う不眠に。
  • 頭鍼・耳鍼:百会周囲または耳神門を併用すると鎮静効果が増す。
  • 生活指導:睡眠衛生(就寝前のスマホ制限、カフェイン制限)を必ず併用。

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