名称
- 和名:通天(つうてん)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL7)
- 英名:Tongtian (BL7)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋層:帽状腱膜(頭頂部)。
- 神経:大後頭神経・眼窩上神経の分枝。
- 血管:浅側頭動脈・後頭動脈の枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:頭部の気血を調え、頭痛やめまいを軽減。
- 通竅開鼻:鼻閉・鼻炎・副鼻腔炎などの鼻疾患に有効。
- 安神:精神安定を助け、不眠や焦燥を緩和。
主な適応
- 頭痛(特に頭頂部〜前頭部)。
- 鼻閉・鼻炎・副鼻腔炎。
- めまい・頭重感。
- 癲癇発作の補助治療。
- 不眠・多夢。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:前方または後方への皮下斜刺。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(約5〜10mm)。
- 針具:細径鍼(0.14〜0.20mm)、短鍼(15〜25mm)。
- 灸法:温灸・知熱灸が慢性頭痛や鼻疾患に有効。
- 注意点:頭皮は血管豊富なため、出血・皮下出血に注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 通天(BL7)は、特に鼻疾患に応用される重要な経穴です。
- 鼻閉・副鼻腔炎では、上星(GV23)・迎香(LI20)・印堂(EX-HN3)と組み合わせると通鼻作用が高まります。
- 頭痛・頭重には、百会(GV20)・風池(GB20)・合谷(LI4)と合わせると効果的です。
- 不眠や焦燥感が強い場合は、神庭(GV24)・安眠(EX-HN22)・神門(HT7)と併用して鎮静を図ります。
- 癲癇や意識障害などの発作性疾患には、通天(BL7)を百会(GV20)、風府(GV16)、大椎(GV14)と組み合わせ、全身の気血調整を行う形で用います。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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