名称
- 和名:絡却(らくきゃく)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL8)
- 英名:Luoque (BL8)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋層:帽状腱膜。
- 神経:大後頭神経、眼窩上神経の枝。
- 血管:浅側頭動脈・後頭動脈の分枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:頭部の気血を調え、頭痛・めまいを和らげる。
- 開竅安神:精神不安や焦燥を鎮め、不眠・癲癇に用いられる。
- 醒脳作用:頭の清明感をもたらし、意識障害の補助治療に応用。
主な適応
- 頭痛(特に頭頂部・後頭部)。
- めまい・頭重感。
- 癲癇・発作性疾患。
- 精神不安・不眠・健忘。
- 鼻閉・鼻炎。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:前後または側方への皮下斜刺。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(約5〜10mm)。
- 針具:細径鍼(0.14〜0.20mm)、短鍼(15〜25mm)。
- 灸法:知熱灸・温灸が慢性頭痛や精神不安に応用される。
- 注意点:頭皮は血管が豊富なため、出血・皮下出血に留意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 絡却(BL8)は、頭頂から後頭にかけての頭痛・めまいに用いられるほか、精神安定のためにも選ばれる経穴です。
- 頭痛・頭重には百会(GV20)・通天(BL7)・風池(GB20)を組み合わせ、上昇した陽気を鎮めます。
- 癲癇や意識障害の補助治療には、百会(GV20)、大椎(GV14)、風府(GV16)とともに用い、醒脳作用を発揮させます。
- 不眠や多夢には、神庭(GV24)・安眠(EX-HN22)・神門(HT7)を組み合わせ、心腎のバランスを整える方針で施術します。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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