名称
- 和名:胞肓(ほうこう)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL53)
- 英名:Baohuang (BL53)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:大殿筋、梨状筋。
- 神経:上殿神経枝、仙骨神経叢。
- 血管:上殿動脈枝。
東洋医学的作用(要点)
- 調理膀胱:膀胱機能を整え、排尿障害を改善する。
- 補腎助陽:腎気を補い、生殖機能や泌尿器症状に応用される。
- 理気止痛:腰臀部の疼痛や下腹部の張りに有効とされる。
主な適応
- 腰痛、腰臀部の鈍痛。
- 排尿困難、頻尿、遺尿。
- 生殖機能低下(陽痿・遺精・不妊)。
- 下腹部膨満感、婦人科系疾患(子宮疾患・月経不調)。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:やや内方に斜刺または平刺。
- 刺入深さ:0.8〜1.2寸(約20〜30mm)。
- 灸法:温灸・知熱灸ともに有効で、特に腎虚や冷えを伴う症状に適する。
- 注意点:深刺で仙骨孔や神経に影響を与えぬよう配慮する。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 胞肓(BL53)は「胞」という名の通り、婦人科・泌尿器系の症状に広く用いられます。特に下腹部・骨盤腔の血流改善や腎気の補益を目的に応用されます。
- 泌尿器症状(頻尿・排尿困難):膀胱兪(BL28)、中極(CV3)、三陰交(SP6)と組み合わせる。
- 婦人科疾患(生理痛・不妊・子宮疾患):次髎(BL32)、関元(CV4)、子宮(奇穴)と併用。
- 腰臀部痛:秩辺(BL54)、環跳(GB30)、委中(BL40)と組み合わせる。
- 腎虚・性機能低下:腎兪(BL23)、命門(GV4)、太谿(KI3)と併用して腎精を補う。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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