名称
- 和名:魂門(こんもん)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL47)
- 英名:Hunmen (BL47)
取穴(位置・取り方)
- 第9胸椎棘突起下縁と同じ高さで、後正中線から外方3寸に取る。
- 肝兪(BL18)の外側に位置し、肝の機能と関係が深い。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋肉:僧帽筋、広背筋。
- 神経:肋間神経背枝。
- 血管:肋間動脈背枝。
東洋医学的作用(要点)
- 疏肝理気:肝気の滞りを解消し、胸脇部の張り・痛みを和らげる。
- 安魂定志:精神を安定させ、不眠や多夢、情緒不安に応用される。
- 調和脾胃:肝気犯胃による胃脘痛や食欲不振を改善する。
主な適応
- 胸脇部の張りや痛み。
- 不眠、多夢、精神不安。
- 食欲不振、胃脘部不快感。
- 情志の不安定、ストレス症状。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:内方斜刺。
- 刺入深さ:0.5〜0.8寸(約10〜20mm)。
- 灸法:温灸や知熱灸も可能。不眠や消化器症状に用いられる。
- 注意点:胸腔に近いため深刺は避ける。やせ型の患者では特に注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 魂門(BL47)は「肝の外関穴」とされ、精神・情志と肝気の関わりに基づいて応用されます。
- 情志不安・ストレスには、肝兪(BL18)、太衝(LR3)、内関(PC6)と併用すると効果的です。
- 不眠や多夢には、心兪(BL15)、三陰交(SP6)、安眠(奇穴)と組み合わせて心肝を調和させます。
- 胃脘部不快感には、中脘(CV12)、足三里(ST36)、肝兪(BL18)と合わせて消化器機能を助けます。
- 胸脇部の張り・痛みには、期門(LR14)、膻中(CV17)と併用して疏肝解鬱を図ります。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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