名称
- 和名:中都(ちゅうと)
- 経穴:足の厥陰肝経(LR6)、郄穴
- 英名:Zhongdu (LR6)
取穴(位置・取り方)
- 下腿内側、脛骨内側縁の後方で、内果の上方 7寸に取る。
- 脛骨の内側縁を指標にし、やや後方のくぼみに取穴する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:ヒラメ筋、長趾屈筋。
- 神経:伏在神経の枝。
- 血管:後脛骨動脈・静脈の枝。
東洋医学的機能(要点・古典的記載)
- 瀉肝清熱:肝経にこもる熱や鬱滞を鎮めることを図る。
- 疏肝理気:気滞を調え、胸脇や下腹の不快を和らげるとされた。
- 調経止血:月経異常や崩漏に応用された。
- 止痛安神:急な痛みや精神的不安を鎮める目的で選穴された。
古典的応用例
- 月経異常・崩漏:経血過多や不正性器出血に対して用いられた。
- 下腹部痛:婦人科疾患や肝気鬱結に伴う疼痛に応用された。
- 胸脇苦満:胸脇部の張りや痛みに対して選穴された。
- 急性の腰痛・下肢痛:郄穴の特性を活かし、急性症状に用いられた。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方法:直刺 0.5〜1寸。
- 古典的記載:肝経の郄穴として、急性の病証や血の異常に対して広く応用された。
- 灸法:体質や冷えに応じて施灸が行われることもあった。
※本記事は古典文献に基づく教育的まとめであり、現代医療の効果を示すものではありません。実際の施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。
禁忌・注意(参考)
- 深刺により血管や神経を損傷しないよう留意する。
- 出血傾向がある場合は慎重に扱う。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 崩漏・月経異常:三陰交(SP6)、関元(CV4)と併用し、止血や調経を図る。
- 胸脇苦満:陽陵泉(GB34)、太衝(LR3)と組み合わせて疏肝理気を図る。
- 急性腰痛:局所の腰部経穴とともに応用されることがあった。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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