名称
- 和名:天泉(てんせん)
- 経穴:手の厥陰心包経(PC2)
- 英名:Tianquan (PC2)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:上腕二頭筋内側縁。
- 神経:内側上腕皮神経、正中神経の走行に注意。
- 血管:上腕動脈・静脈が比較的近くを走行。
東洋医学的作用(要点)
- 寛胸理気:胸部の気滞による胸悶・胸痛を和らげる。
- 活絡止痛:経絡の気血を通じさせ、上腕の疼痛や痺れを改善する。
- 安神:心悸、不安、不眠に応用される。
主な適応
- 狭心症、心痛、胸部圧迫感。
- 上腕の神経痛・筋肉痛、麻痺。
- 心悸、不眠、情緒不安定。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:直刺または少し外方へ斜刺。
- 刺入深さ:0.5〜1寸(約15〜25mm)。
- 注意点:深刺により上腕動脈・正中神経を損傷する恐れがあるため、慎重に操作する。
- 灸法:温灸により胸部症状や上腕痛に補助的効果。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 天泉(PC2)は胸部症状と上腕症状の両方に用いられる特徴的な穴です。
- 胸悶・胸痛:内関(PC6)、膻中(CV17)、巨闕(CV14)と併用して胸の気滞を解消。
- 上腕痛・神経痛:曲池(LI11)、手三里(LI10)、合谷(LI4)と組み合わせて鎮痛。
- 不眠・心悸:神門(HT7)、安眠(EX-HN22)、百会(GV20)と併用して鎮静を図る。
- 天池(PC1)と比べると局所(上腕)の筋肉・神経症状にやや強く働く印象があり、
- 胸部と腕の両方に症状がある場合に選ばれることが多いです。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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